依存

ぼくは、レッドブル依存症だ。


ここ最近、一日に3〜4本飲んでいる。500mlいかないぐらいの、一番大きいサイズをいつも買っているので、約1500ml〜2000mlだ。今日も、休みの日であるにもかかわらず、すでに2本飲んでしまった。

ぼくがこうなるまでは、依存するやつなど、意思が弱いだけの人間だろうと内心馬鹿にしていた。
自制心が弱いからそうなるのだと、思っていた。
酒やタバコやパチンコにはまりこんでしまった人をみて、クズだなあと笑っていた。

結局、ぼくも意思が弱い人間だったということなのだ。だが、それを認めたくない自分がいる。あいつらとは違う。同じではない。
何度もやめようとした。よし、もうこれからはレッドブルをやめてお茶にしよう!……と意気込むのだがすぐに……やっぱり急にやめるのは難しいからコーヒーにしよう……だめだ、やはり糖分が欲しいからミルクティーにしよう……レッドブルも一日一本くらいならいいだろう……二本……三本……四本……といった具合になってしまうのだ。

おかげで、ずいぶん肌も荒れてしまった。鏡にうつる自分の肌はニキビとニキビ跡にまみれ、まるで荒れ地のようにぼこぼこしている。


もう真夏であるというのに、いまだにマスクをはずすことができない。
街中のガラスを見ると、首がもたげ、背骨が曲がった、およそ理想とはかけはなれた自分の姿がうつしだされていた。
すれちがうすべての眼が怖かった。できるだけ、顔が見えないように下を向き、人通りがすくない道を選ぶ。惨めだった。


子供のころは、将来サラリーマンになるなんて考えもしなかった。漠然と、すごいナニカになれると思いこんでいた。よくある話だ。

明日がだんだん近づいてくる。仕事に行きたくない。だが、行かなくてはならない。
営業のくせに売上ゼロなどありえない。タダ飯ぐらいのぼんくら野郎。お前に人権はない。
今まで達成できなかったノルマ分……どんどんどんどん積まれていく……取立て人がやってくる……

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