エッセイ？　”悔しい”の篇

基本的に、くやしさを露わにすることはあまりない。それほど打ち込んだことなどがなく、漫然と生きているからである。
そんな私にも、最近ひとつ心の底からくやしい！と思うことがあった。
そう、メルカリである。

狙っていた商品があった。買うか悩んで、商品ページとにらめっこしていた。よし、買おう！　と覚悟を決めて、いざ「購入する」を押したら、もう既に売れていた。
それだけの話である。
それだけの話であるが、私にとってはめちゃくちゃ重要なことだった。
この件だけでジタバタと床をころがるくらいくやしかった。こうしてnoteのネタにしてしまうくらいくやしかった。ああ～～～～～～～～～。

何で即決しなかったんだろう。自分が欲しかったものが他のひとの手に渡ったのも何だか気分がよくない。セカイは私中心に回っていてほしいのに。
ああ……欲しかった。別に、言ってしまえばそんなに高価でレアなものではないのだ。同じものもいくつか出品されているので、他で買えばいい。でも何だか、そういうのじゃなくて。「狙っていた獲物を他人に落とされた」ことが、たぶん、こう……本能的に悔しいんだと思う。
でもその一方で、「まぁ別に……」と思っている自分もいる。激しく悔しがる自分を冷静に俯瞰している自分が。
難しい。自分自身が乖離している感じがあり、何だか本当に転がるくらい悔しがっているのに、あともう一歩のところで100％メーターを振り切って悔しいという感情を発露させられない、みたいな感じがある。
別にいっか～と思っている自分も、確かにいるのである。
ふたつの相反する感情を同居させるのもなかなかひと苦労である。ひと苦労というか、振り切ることができないのでモヤモヤする。
じめじめとしているのだ。
そう、じめじめとしている。カラッと感情を発散することができない。
もや～っと、じと～っとしているのは、何と言うか、さすが根暗！という感じである。
そう、私はそういえば根暗だった。根暗なので絶妙にネガティブを引きずってしまう。根暗なので、という枕詞は賛否両論かもしれないが。

ほかの根暗のみなさんはどうですか？己の感情の乖離や発露に何となく疑問を感じていたりしませんか？100％の力で気持ちを伝えることって難しくはないですか？
え？　そっか……私だけか………………(ジメジメ……)

別にネガティブな感情に留まらず、ポジティブな感情にあっても大抵湿り気を帯びている。
好意なんてのはもう本当に信じられないくらいジメジメとしている。湿度100％くらいである。梅雨かな？
だから元気なひとやストレートに感情を伝えられるには勝てないし、勝てないからまた湿気てしまう。その繰り返しである。負のスパイラルだ、これが。
たぶん、根底で「別に自分なんて……」という感情が渦巻いているからなのだろう。こればかりはどうしようもない。ので、湿気とともに生きていくしかない。
カラっと晴天の気分でいたいものである。
まぁ、梅雨には梅雨のいいところがあるしね。……という発想さえも晴れ渡った人のステキな言い分なのである。負のスパイラルだ、これが。

こんな感じの思考回路である。もう、なんというか救いようがないネガティブさだ。このネガネガしい感じ、同じようなひとなら分かってくれるかもしれない。
もうちょっと晴れやかに生きたいものである。