「ペットは家族」という幻想
1/2に起きた痛ましい航空機事故の、ペットについての記事が出ていた。手荷物預かりのペットが貨物室に2匹乗っていて、残念ながら助からなかった。会社側はメディアの取材に応じ、謝罪を出している。
ペットの話題性が高いことをメディアはよく見抜いている。記事によればSNS(X)での反応を見て、問い合わせをし、この文章を出している。
そのXでは、ペットを飼う人への風当たりは以前より明らかに強くなっている。ペットの身を案じたり、犠牲を悲しむこと自体を快く思わない人も見られるようになった。「人間のことはどうだっていいのか!?」…ってそれはヒスママ構文というやつだ。まあそのくらい過熱している。
そこへさらに投じられた燃料は「飛行機のペット貨物室積み込みを禁止しましょう」という署名を出し始めた人がいたことだ。さすがに釣りだろう?というのが釣りでなかったというパターンが本当に多い。インターネットは乱世である。
これは当然、ペットを飼っている人からも強烈な批判を数多く受けている。多くの飼い主は良識的だ。「ペットは家族」が一種の幻想に過ぎないことを心得ている。あえて水を差さないだけなのだ。
それでもやっぱりペットは家族のように大切なもの、その想いを出来る限り大切に抱えておきたい。そんな泡沫の夢を壊すのは、それを真っ向から否定する悪意ではなく、真顔で信じ込む善意なのだろう。
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