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ペットメリー

今回は通常の「歩兵・騎兵シリーズ」とは違ったオーダー作品の紹介です。

昨年9月と今年2月の個展に「ペットメリー」という30号(90cmくらい)のやや大き目の作品を出しました。制作年は2019年です。

ペットメリー3

赤ちゃんのベッドの上につけるおもちゃ飾り「ベッドメリー」のようにペットたちが吊るされているという絵です。かわいそう。今回はこの作品を自分のペットでという依頼をいただき、制作しました。

ペットメリー2

タイトルは「ペットメリーⅡ」(ひねり無し)

うさぎ4+オウム1の計5体なので、画面は少し小さめの15号(65cmくらい)です。オーダー作品としては過去最大ですが。1作目よりも色をやや淡く、繊細な雰囲気にしました。個人的には理想に近づけたような感触があります。

ペットメリーモデルまとめ

モデルたち。

ペットメリー4

珍しい鉤爪装備のシルク。バリバリ掘るのが得意なのでしょうか。なかなかマニアックなチョイスです。

ペットメリー5

ダガー二刀流の小晴。これまた通っぽいチョイス。左右の目の色が違うということで、その様子が分かるように正面を向かせました。統一感を崩さない歩兵シリーズでは出来ないアングルです。

ペットメリー6

吊り紐がこんがらがってしまったミッフィーとひなた。ボウガンとハンマー装備。これまたなかなかマニアック...。うさけつアングルを初めて描きました。

毎週月曜日に指を咥えて見ていたこのタグに、ついに乗っかることができました。基本的兎権に配慮しているので股間は防御。意識が高い。

ペットメリー7

キバタンのエディ。吊られてはいませんが背中のハーネスから紐が繋がっています。花を描き始めた時期がちょうど母の日の頃だったので、カーネーションを買ってきて目立つ位置に描きました。カーネーションはあまり描いたことが無かったのですが、花弁は多いし淡いピンクの影色をどこまで濃くするかの調整など、かなり苦労しました...。時間が一番かかったかもしれない。

画面上部と背景には青口の洋金箔(真鍮製の箔)を使っています。絵具でチクチク描くのも良いけど、箔のように材質感がダイレクトに出る素材はゲームの画面エフェクトのようで面白いです。箔は古典的な技法なのですが、ちょっとデジタルっぽさを感じます。

今回のこの「ペットメリーⅡ」、モデルの存在無しではモチベーションがもたなかったかもとか、そもそも2作目を描かなかったかもしれないと思います。作品オーダーには本当に助けられています。生活の糧という現金な話も勿論なのですが、精神的にも画家生命を繋いでもらっています。

他のオーダー作品と同様に他の誰に見てもらうでもなく人の手に渡りましたが、多くの人に見ていただきたいと思える作品になりました。いつかどこかの展示でお借り出来たら良いなと思います。

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