178:不意にちぎれたお守り
今日も明日も面接、ありがてえなと思っている二等兵です。
でも今日の会社、話がぜんっぜん違ってた。
私は法律事務所の事務員だというから応募したのだが、実は違うらしい。
うん、コルセンで働くのはちょっと無理。
法律事務所勤務経験、それ必要あった?
■面接からの帰り道
ああ、ここは面接通っても無理だなーと思いながらの帰り道。
バス停でスマホを取り出したら、ぷちんとお守りがちぎれた。
今年の干支、うさぎの木彫りがついたお守り根付である。
え? と思った瞬間、手のひらでチリン、と根付についていた鈴が鳴った。
いやいやいやいや、まてまてまて。
これ結構しっかりしてるんよ、カラビナに付けてた方がちぎれるならともかく、木彫りのウサギについてた部分がちぎれる??
ちょうどバス停に入ってきたバスに乗り込みながら、「帰りがけにこれをいただいたお寺さんに寄って、お礼言ってからお返ししよう」と決めた。
■これは緊急事態なので。
お寺のお参りは、『ついで詣り』は良くないと聞く。
午前中にお参りしなさいよ、とも言われてきた。
面接帰り、午後のお参りなんて、ホントはいけないのだろうが、これは緊急事態なので許してください、とお詫びしながら、地元の氏神様の元にお参りに行ってきた。
ご本尊様・お不動様・お稲荷さん・弁財天様。
これがいつもの参拝コースなので、全部お参りして、ちぎれてしまったウサギさんをそっと納札所にお返しする。
もちろん、「ありがとうございました」と言葉を添えてだ。
少し頭が痛くなったけど、これはお参りするといつも起こることなので、気にしない。
とりあえず、明日も面接。
気分を変えて、鞄もスーツも替えてみることにした。
面接用に控えめなピアスにしていたけど、明日はいつものアシンメトリーなピアスで行こうと決めた。
かちっとしたスーツなのに、ピアスだけアシンメトリーとか、いかにも私っぽい気がする。
何かの厄を引き受けていただいたのだから、気持ちもスッキリとして明日に臨めそうだ。
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