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思い出の景色を残す活動

これは人工芝アドベントカレンダー2022 3日前の記事です。10分で何かをポストします。

神保町三省堂本店ビル建て替えのニュース

コロナ禍で本屋に行く機会も随分と減ったものの以前はよく神保町の古本屋に通っていた。

そのついでに三省堂本店に寄って何階建てのフロアに各専門分野ごとに本が平積みにされているのを眺めたりもよくしていた。

三省堂本店には個人的には子供のときに親に連れられたり高校生の時に大学受験の参考書なども買いに来た記憶もあるため、随分と長いこと通った思い出の本屋の一つとなっている。

それが2021年9月に建物老朽化のため取り壊しとなり、建物自体は完全に新しく立て直されるというニュースが流れた(そのニュース自体は2020年頃から流れていた)。

景色と思い出

4-5年前にじぶんの実家の建て替えがあり、実家が取り壊している当時はそこまで深く考えていなかったものの、いざなくなってみると生まれた時から20年以上住んだ建物自体にそれなりに愛着があったのだなと気づかされることが何度かあった。

別に取り壊されて新しい建物が建つこと自体にはそこまで抵抗はないものの、少し寂しい気持ちになるのは、以前の建物がなくなることでその建物に付随したじぶんの思い出も少しずつ失われていくためである。

もちろん悪い思い出ばかりであれば忘却してくのが良いだろうが、良い思い出もたくさんあるので失われていくのは少し寂しい。

景色を記録する

では、どうすれば良かったかと今考えると屋内の写真や動画を少しは残しておいた方が良かったのではないかと反省している。

そこで、2021年5月に神保町三省堂本店の営業終了前にひとつ店内をぐるぐると歩き回ってその様子を動画で撮影しておこうと考えた次第である。

実際に撮影した動画が下記である。

今見ても記憶が新しいのでそこまで嬉しくはないが、これがもう10年も経つとじぶんにとっての昔の三省堂の思い出を呼び起こすきっかけとなり、個人的に価値あるものになっていくはずだと考えている。

五反田 TOC 取り壊し

似た話として2023年春に五反田 TOC 取り壊されるニュースがある。

こちらもじぶんにとって子供のときに親に連れられて行った思い出がある古い建物の一つである。

来年に取り壊しが始まる前に一度内部を動画で撮りに行こうと思う。

おわり

街の様子というものは時間が経つにつれて当然変わっていくものである。しかし、古い建物の景色にはじぶんの昔の思い出が紐づいているため、建物とその景色がなくなることで思い出も徐々に失われていくのは少しもったいない。

マルセル・プルーストの『失われた時を求めて』では、主人公がマドレーヌを紅茶に浸した匂いで幼少時代を思い出すというところからあの稀代の長編小説が生まれたらしい。

匂いも記憶を呼び戻す効果があるのだろうが、実際の映像で残しておけばより記憶は呼び戻せるのではないだろうか。

失われた景色の思い出を求めて。

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