見出し画像

『境界領域の詩』肉団子の味

なんかさ、お口の中が真空になってる
(やばいじゃん)
肺の空気が取られそうになった
(誰に?)
わかんない
(大丈夫?)
大丈夫だよ、目が開いてる時は大丈夫
(いま目開いてるの?)
開いてない
(ダメじゃん)
……

落ちるよ、そんな持ち方したら
(どんな持ち方したらいい?)
こうやって
(こう?)
うんんん…
(ちがう?)
見えない…

かゆい…
(乾燥してる?)
してるよ!
あ!洗濯もの干さなくちゃいけんかった
(明日じゃダメ?)
臭くならんかな
(もう1回洗濯したら大丈夫じゃない?)
そっか ※安心


なんか、肉団子、肉団子…
(どうしたの?)
食べたい…
(肉団子好き?)
うん♪
肉団子食べるよ
肉団子持ってる?
(持ってる?)
肉団子持ってるの?
(持ってるよ)
何味?
(肉団子?…の味?)
ちがうそういう事じゃない
なんか肉団子ってさ!
肉団子っさ、肉団子って…
なにが肉団子なの?
(食べたいんでしょ?)
食べたい…でも…

寝るよ、もう
(寝よっか)
やだ!
(眠いでしょっ!)
眠くない…
そんなことより早く食べすぎでしょっ!
(早く食べすぎ?)
うん
(ごめん)
ほんとに…

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?