マガジンのカバー画像

書いた小説

26
自分で書いた小説まとめです
運営しているクリエイター

2018年11月の記事一覧

最悪の共犯(旧2)

最悪の共犯(旧2)

承前 「ひとまずあなたのお家にお伺いしても?」「え?」素っ頓狂な声が飛び出る。「お近づきの印にあなたにご馳走したいものが…それにこのまま警察に直行されてしまってもいけませんからね。」……どうする……?断ったら俺もオブジェの仲間入りだ…でもこいつを家に呼んでしまえば最早後がない。それに!絶対ろくなものを御馳走する気がないぞ!

 第一案。走って逃げる…無理だ!唯一確認できた出口は閉められてる!第二案

もっとみる
”赤”の死

”赤”の死

 昨日、”赤”が死んだ。世界中の誰もが彼の死を悲しみ、畏敬の念を込めて見送った。

 あまりにも唐突な死。彼がこの世からいなくなった損害は計り知れない。

 誰にでも分け隔てなくその恩恵を与えていた。聖人という言葉が相応しき者。

 だが、彼が死んでも世界は変わらなかった。彼の後を継ぐものが現れたからだ。

 ”赤”の死後…いや…正しくは”彼”の出現で”赤”の死を知ることになったのだが、不意に現れ

もっとみる