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モノゴトの芯

結論は、ちゃんと喋るということ。そして「ちゃんと」とはどういうことか。

編集はモノゴトの芯を掴む

Clubhouseの特徴については色んな方々が、色んな角度で検証されていますが「生放送であるということ」つまり「編集がない」ということの良し悪しが一層、際立ってきたと思います。話のテーマがあっちこっちへ行っても構わないですし、掘り下げても拡がっても良い世界です。話題の順番も思うがままです。効率よく何かの情報を得るという場ではないので、そういう必要性が弱いかもしれません。

一方、編集が入ると言うと「悪」のような聞こえ方になる場合がありますが、垂れ流しのコンテンツに無駄な部分は多く(Clubhouseの良し悪しは別として)大事なポイントや適切な話の順番が整っていれば、時間の効率や理解のしやすさにもメリットが生まれます。それは決して結論に辿り着かないディスカッションだったとしても、要所要所で流れが変わるポイントとなる発言はあると思います。

制約の中で生きる

なぜそのような発想になるかというと、それはほとんどのケースで時間に制約があり、情報に溢れているから(TwitterのタイムラインとかAmazonの読みたい本とか見たいNetflixとかも含めて)、工夫しないとやっていけないからです。ビジネスの場ではなおさらです。

ビジネスの場において、オンラインでもオフラインでもその場には「スピーカー(話す人)」「リスナー(聞く人)」の役割があり、固定されているケースもあれば、スピーカーとリスナーが交互に入れ替わるケースもあるでしょう。ほんとはもっと話したい(又はもっと聞きたい)場合もあるでしょうが、自分に与えられた時間はほんの一部です。(具体的に割り当てられた時間ではなくても、自発的に制御した枠の中で。)

その中でいかにモノゴトの本質を口に出せるか

モノゴトの芯となる部分に言及できるか、は最重要テーマだと思っています。それは「その場の課題に対して解決となるきっかけ、もしくは答えそのもの」「次のステップにつながる新しい発想」、他にも「その人しか持っていない情報」など、さまざまな種類があるのだと思います。でも意外に情報や考えはあっても自分の中で整理できておらず、口に出すとあっちに行ったりこっちに行ったりするのが普通ではないでしょうか。

モノゴトの本質を口に出すステップ

そういうと特定の人以外は黙ってしまう悪しき事態に陥るのですが、その人の状態(フェーズ)によって異なると思います。

Phase1 話せない(理解が追いつかない。何が分からないかが分からない)

Phase2 話さない(大体理解はしているが、全体感が見えず自信がない)

Phase3 多く話す(理解は高く、持っている情報や考えを全部話す)

Pahse4 本質を話す(そのシーンにあった情報だけを編集して話す)

その人というより、話題のジャンルによっても異なると思いますが、このPhase3からPhase4の部分の話です。器用な人はPhase1からいきなりPhase4に飛んだりするケースもあると思います。
基本的にはまずはPhase3の話すという段階を経ることになるので話さないことには始まりません。今回はその後のテーマになります。

モノゴトの芯をちゃんと喋る

モノゴトの芯を喋っているかどうか、効果検証ができます。ビジネスの会議では多くのシーンで議事録があります。会議やミーティング自体はリアルタイムで進みますが、議事録によってコンテンツは編集され要点だけに絞られます。

・会議:生放送コンテンツ(リアルタイム)
・議事録:編集されたコンテンツ(要点のみ)

自分がたくさん喋って、議事録を見ると全てカットされていると「しまった・・」と落ち込みます。(楽観的には、議事録をとる人の力量によって、本来はポイントなのに無駄として捉えられてしまうこともあるとは思いますが、多くの場合、その場で「なるほど」となっているものがカットされることの方が少ない気がします)

発表やセミナー形式のようなものだと、視聴者が何をメモったかは分からないので効果検証はできませんが、質問の内容やふむふむと頷く回数を肌で感じる場合もあるかもしれません。

切り取るスキル

議事録の話になりますが、とは言えその場の話題に対して理解がない状態で議事録をとると大事な要点が漏れることもあると思います。むしろ、その場の文脈上、周りが「そうだ、そうだ」という空気になっていると大事な要点だと勘違いしてピックアップしますが、「はあ?」みたいなマイノリティの意見が後々重要だったということもあります。
それは切り取り側のスキル、感じ取る側のスキルも高めていく必要があります。

個人的には、本を読んだら要点を自分なりにまとめておくようにしていますもしかしたら著者からすると、そこじゃねえよというメモの箇所もあるかもしれません(笑)。それは理解が追いついていないせいかもしれませんし、もしくは今の自分にとっての芯がそこにあるからなのか、かもしれません。

それは資料作成などに反映されていくと思っています。要点がまとまっている資料とそうでない資料はやはりどちらも存在します。その違いは何なのか、それはモノゴトの芯を過不足なく掴んでいるかどうかだと思っています。