ベンチャーで行ったチーム施策10選とその振り返り
こんにちは。aritaku( @aritaku03 )です。
先日まで勤めていたヘルスケアベンチャーにて、チームの立ち上げと開発の責任者を経験させてもらったのですが、この時1社しか社会人経験が無かった自分にとってマネジメントは完全な手探りの状態でした。
特に開発チームの立ち上げ初期はたくさんの失敗を経験し、メンバーと衝突する事も少なくなかったでした。
約2年半の経験の中で色々と試行錯誤をしたチーム施策を、10個ピックアップして紹介したいと思います(というかやった事大体全部)。
前提: チームの定義と課題
開発チームの中にはエンジニア、デザイナー、データサイエンティストが含まれています。また、常勤、非常勤、バイトのメンバーがいましたが、今回紹介する施策はオフィスで働く全てのメンバーに対して実施していました。
チームの立ち上げ時にコミュニケーションの失敗をしてしまったのが原因で、まずはお互いの信頼関係や心理的安全性を以下に担保するのかというところから始まりました。
1.上司ではなくチームキャプテン
施策と呼べるかわかりませんが、上司ではなくチームキャプテンであるという事を強く意識していました。これは自分だけではなくメンバーもそう感じていた面は強かったと思います。
その結果、分け隔てなくメンバーと色々話せる面は大きかったです。そもそも開発メンバーは20代後半がほとんどで、僕自身はチームの中では真ん中くらいの年齢だった為に自然とそうなった流れは強かったと思います。
2.チーム文化の明文化
会社が掲げているビジョンは何か?バリューは何か?開発チームは特に何を大切にして行動をするのか?などを明文化して事あるごとに話に出して浸透を図りました。
分かりやすくチームの文化を本として提示する事はとても良いやり方だったのではないかなと思います。(10xの矢元さんなどのブログを読んで参考にしました。)
3.朝会
リズムを作る事が大切だと思い始めました。
・前日やった事
・今日やる事
・今困っている事があれば共有
というようなテンプレートで全体で5~10分程のスタンドアップミーティングの形式で行なっていました。日報の取り組みと合わせて個人のタスク整理やチーム内での取り組みの共有に役立っていたと思います。
4.日報
最初チームで始めた事でしたが、会社全体での文化になりました。
個人的には、どうやったら個人が最速で成長するのかという事を考えた時に、朝今日は何をするのか?のタスクの洗い出しをし、実際にタスクをこなし、終業時に振り返りの記録を付けるという3回の反復(実作業+イメトレ2回)をする事で、取り組んだ業務の定着度を上げようという目的で始めました。
一方で、週次のタスクを明確化しておくことでチーム内で今自分がどんなタスクに取り組んでいるのかを共有する目的も担っていました。
5.1on1
シンプルですが一番効果がありました。開発チームの立ち上げ当初、自分のコミュニケーションの失敗から完全にメンバーから信頼を失っている時期がありました。
ですが、少しずつでも時間を取って腹を割って話をしていくうちに徐々にお互いの信頼関係が築けていったのではないかなと思っています。
何よりメンバーと毎月時間を取ってしっかり話をする事は、1on1を実施している自分自身が一番成長する場であったような気がします。
6.ピアボーナス
チーム文化の定着やチームへの貢献度が高かったメンバーを表彰する目的で始めました。毎月、月末に開発メンバーの中でチーム文化に一番貢献しメンバーを投票しあい、¥1000ずつ出し合って表彰者に渡していました。
成果として見えづらい仕事をしていたとしても、必ずチーム内の隣のメンバーが見ていてくれているという安心感が生まれたり、常にチーム文化を意識するキッカケになったりして、一番良い施策だった気がします。
7.感情の共有
お互いのチームメンバーの気持ちに寄り添った仕事をしようという意味合いで始めました。金曜の夜にスプリントレビューやウィンセッションをしていたのですが、最後にチーム内での感情の共有をしてもらっていました。普段の仕事には全く触れず、抽象度を高く保って、自分の今の感情だけを喋ってもらいチーム内で共感を作っていく事が大切だと感じたためです。
特に今週はあんまり良い1週間ではなかったなという時に取り組んでいました。少なからずチーム内での不満のクッションになっていたのではないかなと思います。
8.ウィンセッション
OKRの運用が始まった頃から始めました。全社的に始めるのは大変だった為に、まずは開発チームからのスタートでした。
個人的にはあまり機能させる事は出来なかったと感じています。もっと良いやり方を模索していきたかったです。
9.ランダム1on1
チームメンバーの発案で始めた施策でしたが、社内的な注目度が高くとても良い効果がありました。
隔週くらいでチーム内でペアを組んでランチに行ってもらい、お互いが行なっている仕事はどんな事なのか、お互いのバックグラウンドはどんなものなのかというのを話をしてもらい、社内wikiに議事録として残してもらいました。
話をしたお互いの理解が深まったのはもちろん、対談録を社内で共有する事で社内でもそのメンバーへの理解が深まったり、単純に対談録が面白かったりして、社内注目度が高い取り組みになりました。
10. 良い事があればきちんと祝う
これは、チーム施策というよりも完全に個人の考えが出た部分でしたが、チーム内のメンバーに良い事があれば、きちんと場を設けてお祝いをする事はとても大切な事だと思っています。
今いるチームを各メンバーにとって自分の居場所だと感じてもらい、心理的安全性が高い状態で仕事に取り組んでもらう意味合いとしてとても効果が高い取り組みだと考えています。
全体の振り返り
正直、1つ1つの取り組みは当たり前のようなものなのかもしれません。しかし大切なのは信念を持って取り組みを継続していく事だと感じています。自分が担当するチームのメンバーを100%の愛情を持って接し、チームとして成果を出していくために、あるべきチームの姿や出すべき成果をきちんと定義し、日々伝えていく事で、徐々にチームが形成されていくと思います。
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