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院内集会「これでいいのか共同親権」 (1)当事者からの発言①

11日22日、離婚後共同親権の導入に反対する当事者や弁護士らが、国会で院内集会を開きました。この記事では、当事者からの発言を掲載します。

※「離婚後共同親権」から子どもを守る実行委員会による確認・承諾のもとで掲載しています。



現在、私は、ひとり親として子どもと生活しています。子どもの親権は元夫が持ち、監護権は私が持っています。
 養育費は支払われていません。面会交流は、子ども本人の意志で行っていません。

元夫は働かず、アルコール依存症気味 ―監護権の変更へ

 離婚当初は子どもは私と生活していましたが、私が救急車でICUに運ばれて緊急入院することになったのをきっかけに、元夫のもとで夫の両親と生活することになりました。
 ところが、元夫が働かず、アルコール依存症気味で、面倒を見てくれていた両親も段々と歳をとってもてあますようになり、子どもが中学に入学する前に調停・審判を経て、監護権の変更をしました。それ以降は私が一緒に生活して現在に至ります。

 子どもがこちらに来てから4年を過ぎましたが、元夫はその間もずっと無職で、アルコール依存もひどくなり、引きこもって飲酒し、生活費は親の年金でまかなわれています。

玄関先に居座ったり、子どもの学校へ乗り込んだり

 審判で私に監護権が認められているし、子どもが納得の上で私の方へ来たのですが、元夫は「連れ去りだ」と言い、電話の着信が延々と続いたり、何十通ものメールが来たり、家に来てインターフォンを鳴らし続けて玄関先に居座ったり、子どもの学校へ乗り込んだりして、何度も警察に連絡をしてきました。
 私の留守中に子どもが学校から帰宅すると、元夫が玄関先に座り込んで待ち伏せしていて、鉢合わせたこともありました。子どもは近所の家に逃げ込んで、警察に対応してもらいました。

 今は引っ越しをして、支援措置を申し出て住所を伏せ、子どもの進学した学校も知らせていないので、やっと安心できる生活できるようにはなりましたが、元夫は監護権を取り戻す調停を申し立てています。調停は不成立で、現在審判に移っています。

DVとは扱われなくても、住所や子どもの学校が知られたらすごく困る

 うちはDVとは扱われないと思いますが、住所や子どもの学校が知られたらすごく困ります。いつ嫌がらせに来るかわからない生活にはもう戻りたくありません。

 また、話し合いは不可能です。そもそも、話し合えないから離婚に至ったわけですが、離婚後はもっとこじれて、今では、私に嫌がらせをするために子どもに被害が及ぶことに思いが回らないようです。

 監護権の変更は申し立てていても、子どものことを気にする様子はありません。誕生日などにもプレゼントどころかメール1通届きません。私の思うようにことが進んでいるのが気に入らないのだと思います。

共同親権について誤った情報が広められている

 共同親権の導入はすごく心配です。
 当事者として思うのは、誤った情報が広められすぎているということです。「親権が無いから会えない」「共同親権になれば会える」は現実間違いだと思います。
親権と面会交流は別のものです。
 私は親権がありませんが、別居中も調停をして子どもと会えていました。逆に、親権者の元夫はこの4年間子どもに会えていません。
 養育費は2割余りしか支払われていないというデータがあります。面会交流は3割に実施されているそうです。

養育費を支払わないことは、子どもの気持ちを傷つける

 算定表による養育費は決して高くありません。養育費を支払わないことは、子どもの気持ちを傷つけます。うちの子が面会交流を拒んでいるのは、養育費を払わない父親に怒っているからです。

それでなくても日々大変なひとり親家庭に、共同親権はさらに負担になると思います。このまま推し進めることはやめてほしいです。

ありがとうございました。


院内集会については、こちらに記事をまとめています。


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