(1)橋本崇載・元棋士 元妻中傷で有罪判決 ―共同親権運動に祭り上げられた"スター"
元妻をSNSで中傷したとして、名誉毀損の罪に問われていた橋本崇載・元棋士。大津地裁は23日、懲役1年6月、執行猶予4年の判決を言い渡しました。
橋本氏は、引退後、共同親権運動の「スター」的な存在として祭り上げられたあげく、SNSで元妻を中傷するなどして逮捕に至りました。
橋本氏を利用し尽くした共同親権運動
子連れ別居について公表後、橋本氏に共同親権運動の活動家が接触して運動の前面に押し出しました。また、共同親権派の弁護士や政治家も、彼の知名度を運動に利用しました。
橋本氏のSNSには、共同親権派からの熱いリプライが相次ぎ、橋本氏は共同親権運動の「広告塔」へと祭り上げられていきました。こちらの記事は、その状況を端的に表現しています。
元プロ棋士・橋本崇載容疑者が元妻を「殺人鬼」と中傷し逮捕 「無差別殺人を起こして自殺する」過激すぎた共同親権推進活動
(2023年1月19日 デイリー新潮)
「棋士を引退後、共同親権推進運動のスター的な存在に祭り上げられて、どんどん暴走してしまった。彼の危うさに気づきながらも、利用しようとした周囲にも問題があると思います」。こう語るのは、橋本崇載(たかのり)容疑者(39)と同じように、夫婦間トラブルで我が子に会えなくなってしまった男性である。
橋本氏を利用した政治家たち
三谷英弘議員「正直、事案の解決ができるならどういう手段でも良い」
政治家の言動として象徴的なのは、三谷英弘議員(自民党)でしょう。三谷議員は、共同養育支援議員連盟の事務局長でもあります。
橋本氏の暴走が顕著になっていた2021年4月、橋本氏の言動を心配する声に対し、三谷議員は「正直、事案の解決ができるならどういう手段でも良いと思います」などとリプライしています。
鈴木貴子議員、子どもの顔と名前を晒す行為に理解を示す
また、鈴木貴子議員は、月刊Hanadaで三谷議員と対談し、「並大抵の覚悟ではできない」と橋本氏の言動に理解を示しています。
嘉田由紀子議員、参議院法務委員会で「連れ去り」事例として質問
嘉田由紀子議員は、2021年4月8日の参議院法務委員会で、橋本氏について「ある日突然、妻に子供を連れ去られた」事例として取り上げ、法務大臣の所感を問いただしました。
有罪判決についての各紙報道
6月23日の有罪判決について、各紙は以下のように報じています。
◆将棋の元プロ棋士・橋本崇載被告に有罪判決 元妻をツイッターで中傷
(2023年6月23日 中日新聞)
滋賀県内に住んでいた元妻を交流サイト(SNS)で中傷したとして、名誉毀損の罪に問われた、将棋の元プロ棋士橋本崇載被告(40)=福岡市博多区=に、大津地裁は23日、懲役1年6月、執行猶予4年(求刑懲役1年6月)の判決を言い渡した。
◆元妻をツイッターで「僕の全てを潰した殺人鬼」と中傷、元棋士「ハッシー」に有罪判決
(2023年6月24日 読売新聞)
判決によると、橋本被告は2021年8月、ツイッターに元妻(32)や元義父母の写真や名前などを添えて「仕事と子どもを奪い取り、絶対に許せない」「誘拐一家」などと投稿。昨年11月にも「僕の全てを潰した殺人鬼達(たち)」などと書き込んだ。
◆将棋の元プロ棋士に有罪判決 ツイッターで元妻を中傷 大津地裁
(2023年6月23日 産経新聞)
被告は石川県出身。現役時代は「ハッシー」の愛称で親しまれ八段まで昇段した。一身上の都合を理由に3年4月に引退を表明し、4年11月に日本将棋連盟を退会した。
◆将棋の元プロ棋士に有罪判決 元妻を中傷するツイッター投稿 懲役1年6月、執行猶予4年
(2023年6月23日 日刊スポーツ)(共同通信)
◆将棋・元プロ棋士に有罪 元妻を投稿で中傷、大津地裁
(2023年6月23日 東京新聞)(共同通信)
◆元プロ棋士有罪、橋本崇載被告 元妻名誉毀損罪
(2023年6月24日 スポニチ)
畑山靖裁判長は「相応に知名度のある被告が元妻らの写真などを投稿して不特定多数が閲覧、拡散できる状態にし、元妻を不安にさせた悪質な犯行」と指摘した。
◆元妻中傷の元棋士 地裁が有罪判決 /滋賀
(2023年6月24日 毎日新聞)
なお、橋本氏を利用した共同親権運動の活動家、弁護士、政治家の多くは、橋本氏の逮捕・判決について、口をつぐんでいます。
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