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共同親権運動に利用された『えんとつ町のプペル』 ―「便乗」は2020年から始まっていた!―

(注:この記事は、3月22日時点の情報に基づき書かれたものです。続報とあわせてご確認ください。)

西野亮廣さんの『えんとつ町のプペル』が共同親権運動に悪用された事件の続報です。
今回のオーストラリアの番組の問題だけでなく、2020年の当初から、尾崎瑠美氏は「プペル」人気に便乗して共同親権の周知を狙っていたことが明らかになりました。

西野亮廣さん、尾崎瑠美氏へ”企画責任者”としての公式発信を求める

本日3月22日、西野さんはVoicyのコメント欄で、疑問についての説明を、”企画責任者”として公式に発信するよう、尾崎瑠美氏へ求めました。

「接近禁止命令」の抜け道として悪用された話 |

「接近禁止命令」の抜け道として悪用された話(2023年3月22日)


「作品が共同親権推進派に利用されてしまっている」

また、「『作品が共同親権推奨派の手助けをしていること(利用されてしまっていること)』に関しては疑問を抱いている」とも述べています。
あらためて、共同親権運動が「えんとつ町のプペル」をどのように利用してきたのか、2020年にさかのぼって調べてみました。

そもそも便乗だった 尾崎瑠美氏のプロジェクト

2020年12月24日、「共同親権運動・国家賠償請求訴訟を進める会」という団体のメルマガで、尾崎瑠美氏のプロジェクトへの協力が呼びかけられていました。

尾崎瑠美氏のメッセージは、「I’m Poupelle project は12/25公開の映画『えんとつ町のプペル』に便乗して別居親の現状を世間の人々に周知する目的で立ち上げました」と述べており、プペルを利用する意図を明らかにしています。
以下の画像は、 共同親権ニュースドットコム (2020年12月21日)より

共同親権ニュースドットコム (2020年12月21日)

「約八万人近い西野オンラインサロンのメンバー」などに注目されることで、大手メディアからも取材されることに期待を見せています。
その際に、共同親権運動をアピールできるよう、「クラファンの応援メッセージ欄」に「共同親権を目指す方々のお声が目立つ様にしたい」と呼びかけています。


共同親権ニュースドットコム (2020年12月21日)

クラウドファンディングのメッセージ欄に「共同親権」「拉致国家」が並ぶ

尾崎瑠美氏からの呼びかけに応え、クラファンのメッセージ欄には、「共同親権」「拉致国家」などのコメントが書き込まれています。

  • 強制単独親権、親子断絶の不条理を撲滅したい。

  • 世界的に非難されている日本の単独親権制度。

  • 法(単独親権制度から共同親権制度)と社会の意識が変わることを希望します。

  • なくそう連れ去りからの親子断絶! 日本は拉致国家の汚名返上を。

”「共同親権社会」の実現を「プペル」で支援しよう”

また、共同親権を推進するライターや団体が、次々と「プペル」を利用して宣伝します。

ひとり親世帯に「プペル」届けたい 西野亮廣さんも協力
(朝日新聞 2020年12月24日 杉原里美)

離婚後も親子が会える「共同親権社会」の実現を、「プペル」で支援しよう
(2020年11月27日 AGORA 牧野佐千子)

子育て改革のための共同親権プロジェクト 活動報告(2020年12月25日)
映画「えんとつ町のプペル」を応援しています
(この団体は、翌年、DVシェルターの場所をYouTubeで晒す事件を引き起こします)

共同親権運動・国賠訴訟の集会でも活動アピール

2021年3月18日、院内集会 「待ってられない!共同親権」が開催されました(主催:共同親権運動・国家賠償請求訴訟を進める会)。
この中で、尾崎瑠美氏は、「I’m Poupelle project 代表」の肩書で発言しています。

5400枚の映画チケットプレゼントを即決した西野さん

I’m Poupelle projectの誕生の経過は、古賀礼子弁護士のnote(2020年12月9日)で描かれています。

幻冬舎の営業部に「シングル家庭の独立を支援をする団体で働く女性」から「『えんとつ町のプペル』を2500冊買いたい」との電話がかかってきました。これが尾崎瑠美氏です。
幻冬舎の担当者から話を聞いた西野さんは、5400枚の映画チケットをプレゼントさせてください、と即決したとのエピソードが残っています。

袖山 満一子さん Facebook

「外圧」キャンペーンに利用されたプペルバス

そして、本日2023年3月22日。シドニー・モーニング紙に「オーストラリア、日本に単独親権法の改正を求める」という記事が掲載されました。
この記事を書いたのは、「60 Minutes」のプロデューサーと、同番組に出演していた特派員です。記事中には、プペルバスを悪用した「60 Minutes」の動画も紹介されています。

西野さんは、チケットのプレゼントを即決したとき、自分の作品が共同親権運動に利用され、2年後には「外圧」キャンペーンにまで悪用されるとは、想像もしなかったことでしょう。

”企画責任者”である尾崎瑠美氏からの公式発信が注目されます。


ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
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