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8億PV達成した公認クリエイターが語るGIPHYについて

更新2022/08/16
8億PV突破したのでタイトルを変更しました

GIPHYというGIFアニメーションのプラットフォームをご存知でしょうか。世界のアニメーションクリエイターの作品や映画、TVや配信番組などのキャプチャGIFが無数にアップロードされている参加型コミュニティです。InstagramのStories機能で検索すると出てくるGIFアニメはこのプラットフォームからの流用です。Instagramと同様に、Facebook傘下のWebサービスです。

筆者は2021年の2月にGIPHYの公認アニメーターになりました。いわゆる「公式マーク」が名前の横についています。GIPHYの投稿者の日本語文献が少ないと思うので、詳しく説明します。筆者の体験ベースでのお話しになりますので、公式の見解と違ったらすみません。

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なぜ今GIFアニメなのか

さて、まずGIFアニメーションがなぜ注目されているかについて説明します。GIPHYは2020年5月にFacebookに約4億ドル(約428億円)で買収されています。こちらの記事によるとその時点で、”1日当たり100億点以上の作品(GIFやスタンプ)を、7億人以上のユーザーに提供している”そうです。多分世界で一番大きいGIFのプラットフォームです。ユーザーの肌感としてはInstagramのStoriesやTwitterでの利用が多いように感じます。

GIFアニメーションはここ数年で改めて評価をされています。GIFアニメには2000年前後から素人が作って配布する「素材屋さん」や、デコメで利用されてきた歴史があります。GIFは特性として色数が多くなると容量が増えるので、シンプルなアニメーションだと使い勝手が良いものでした。透過できるのもメリットのひとつです。

逆に、映像をキャプチャしたようなものは容量が大きくなり、ダイアルアップ回線時代はなかなか表示されずにイライラしたものです。しかし昨今、急速に進化を遂げたインターネットの回線スピードだと、動画ファイルよりもGIFのほうが圧倒的に軽く、表示しやすい状況になっています。画質うんぬんよりただ気持ちを伝えるための数秒のアニメーションとしては、特別なプレイヤーが必要なくブラウザなどで再生できる点でもとても優れているのです。

また、少し前からWebデザインでも2000年代風が流行っているので、そのあたりのトレンドにもフィットしています。

写真や映像の上に乗せて使う素材としての相性も良いので、現在はSNSで気持ちを伝えるための手段の一つとして国内外でたくさん使われています。

個人クリエイターでも2億回見られる自己肯定感爆上がりメディア

私は2020年の4月くらいに登録しました。その後、9月にアーティスト承認されてInstagramなどの検索で表示されるようになりました。

それから2021年3月までに234.1M(2億3410万) PVを獲得しています。SNSで利用される→それを見た回数が換算されているようです。

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作品を登録しておくと本人や周りだけではなく、色んな方が使ってくれます。私の場合、一番PV数があったのはBLACK PINKのジェニちゃんが使ってくれた日です。推しなので震えました。

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PV数がわかるダッシュボード機能ではこんなグラフと、個別のGIFでどれが見られているかわかります。ぐいーんと伸びている日は特定のGIFがTrendingに選ばれた日です(運営の独断で選ばれる)。個人の趣味でやっててもこれだけPVがあるので、広告のひとつとしても期待されている企業も少なくありません。実際Redbullや高級ファッションブランドなど、独自のGIFを作ってプロモーションしています。

↑MARC JACOBSやDiorのアカウント。私のほうがPV数あるぜ。(ってことは企業マーケティング的な効果がうっっっっすいんですね)

しかし個人でやっている分には、どんだけ見られても一銭も入ってきません。自己肯定感が上がるだけです。

GIPHYに作品で公認クリエイターになるまで

もう少し詳細にGIPHYの登録方法をお伝えします。

GIPHYは基本誰でも簡単に登録することができます。そこは他のSNSと同じです。ただ、Instagramなど他メディアの検索に乗るのにはステップがあります。

①自分アーティストサイトを登録する
自分がアーティストとして活動していることがわかるサイトを用意します。もともとポートフォリオサイトを持っていればそれで問題ありません。私はなにもなかったのでTumblrで適当にいままでの作品を載せたページを作って登録しました。全然更新してないけど問題なかったです。それくらいてきとうで大丈夫なようです。

②待つ

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ただただ承認されることを待ちます。忘れた頃に承認されました。4月に登録して9月に承認されたので、5ヶ月くらいかかってますね。もうだめかと思っていましたが、メールで通知が届きました。このステップが終われば、検索にひっかかるようになります!すでに登録されているものも対象内です。

③投稿をしながらさらに待つ
たくさん使われたりたまにトレンド入りするといっぱいPVが伸びるし、ほぼニートの自分が唯一価値を感じられる場所として度々投稿していました。色んな人に使われて嬉しいな、っていうだけがモチベーションです。

そうするとある日「Welcome to the GIPHY Artist Directory!」というメールが届いたんですね。この日からGIPHYの公認クリエイターになり、公認マークが付きました。なんの申請もしていないんですが、認められました。うれしい!

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公認クリエイター(※日本語の正式名称がないのでこう呼ばせてもらいます)になると、
・公認マーク(Verified)がつく
・アーティストリストに入れてもらえる
・自分のGIPHYページでお仕事が受注できるかどうかを表示できるようになる
今のところ把握できてるのはそれだけです。

公認にしてくれと申請をしたわけではないので、なぜ自分が選ばれたのかは不明です。私よりPV数がある人や作品クオリティの高い人が必ずしも選ばれているわけではないので、きっとこういう理由ではないでしょうか。

①定期的にアニメーションを上げている
②作家性がある(同じキャラクターでのアニメーションを作っていたので)
③ちゃんと動いている(2〜3コマを繰り返すのではなく、数コマちゃんと作っている)
④比較的よく使われている(需要がある)

結局は運営側のさじ加減かなと。初投稿からここまで一銭も手にしていないので、ガチで暇でアニメ作りが趣味っていう人以外にオススメはしないです。ユーザー数は莫大なので承認欲求だけは満たせます!

よく使われるGIFアニメとは

自己肯定感をあげるためにGIFアニメを作っている私としては、しっかり「使われること」を考えています。

コツとしては、
・色んな人がストーリーズで使っているGIFアニメを把握
 →Swipe Up、Tap Hereなどインスタ特有の文言
 →きらきら✨やハート💕など装飾で使いやすいもの
・タグを英語/日本語でつける
 →日本語を使っているクリエイターが少ないので拾われやすい
・季節にまつわるアニメーションを作る
 →クリスマスツリーアニメや鏡餅アニメがバズりました

実際コマ数が多くてぬるぬる動くアニメだから使われるわけではないです。かわいい、使いやすい、写真に載せやすいは重要ですね。

GIPHYクリエイターの悲しみ

連携されたサービスからGIFを探して使った場合、クリエイターが誰なのかわかりません。検索で見つけて「このキャラ好きだな〜」と思ったところで、その一度限りの出会いなのです……。悲しい。ファンが増えるわけではありません。

また、Instagramが主軸のはずなのに、Instagramの投稿(ポスト)はGIF対応していないという。1秒以上の動画ファイルじゃないと投稿できない。GIFは1秒以上の繰り返しを動画ファイルにしなければならないという面倒臭さ。もういい!!!!ってなります。なりました。

結果として「どこの誰が作ってんだか知らんけど使い勝手いいしどれだけ使っても無料だから使っとくわ」っていう使われ方なんですね。仕方がないけど、それだけの存在なの……。こちらからもダッシュボードでいつどれだけ見られたかは把握できますが、誰がどこで使ったかはわかりません。

どうなる今後のGIPHY

はっきり言ってGIF畑の今後はわかりません。考えてもいません。とりあえず今は需要があるようなので、アップすると使ってくれる方がいます。嬉しい。現状マネタイズできるようになるとしたら、偶然自分のGIPHYページを見つけてくれて突然オファーを受けた場合だけです。

なので、自社でGIFアニメーションを作ってインスタグラムで使ってもらいたい!という企業の方がいらっしゃいましたら、お仕事ください。2億3千万PVの実績があります!!!!(マーケティング効果的には不明です)

↑筆者のページです。

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