大切な人に伝えたい、海外旅行準備スキル 【身を守る方法まとめ&おすすめ便利グッズ】
記録背景
事前準備編:緊急事態/健康リスクに備える
緊急事態に備える
たとえ、先進国への旅行であっても、海外旅行は本当に何が起こるかわからない。"備えあれば憂いなし"の実践のため、最低限の備えをまとめる。
(1) 政府機関のシステムに海外滞在を知らせる
緊急国外退出が必要となった時、国籍やビザを持つ国の政府があなたがどの国に居るのかを知っていることは大切。日本なら、外務省のたびレジ / アメリカならSmart Traveler Enrollment Program (STEP) 等に旅行先の国と滞在期間を登録しておこう。たびレジはその国のテロ情報などをメールで送ってくれてとても便利!
(2) 緊急時のキャッシュフローを確認する
十分な現金と複数のカードを準備する。海外でクレジットカードを久しぶりに使うと不正利用を疑われて自動でカードがロックされてしまうことがある。電話が使えない海外でこのロックを解除するのは面倒なので、特にメインで使いたいカード会社には海外旅行の旨を伝えておくと安心。
また、現地で現金が足りなくなったときにクレジットカードのキャッシング機能などを使って、ATMで現金を引き出せるフロー(手数料やどのようなATMを探せば対応しているのかetc)があるかを確認しておく。
(3) 重要書類の原本/pdf/コピーを管理する
パスポート・ビザ・旅程(滞在先と往復のフライト情報)・緊急時連絡先リスト・保険情報などの重要情報はバックアップとして必ずpdfで、電子化して保管する。また、電子機器が使えない状況を想定してコピーを必ず複数持っていき、荷物の複数の場所に備ておく。特に、クレジットカードに付帯した旅行保険は該当の契約内容の見つけ方が難しいため、先に確認しておく。
そして、緊急時に対応してくれるであろう家族や友人に必要な旅行情報を伝えておく。
リスクがそれなりに高いと思われる旅行(単身旅行や 治安が悪い渡航先など)の場合には、小さなカードに「自分の名前・緊急連絡先・大使館・滞在先住所」を英語でメモしておき、財布やカバンの小ポケットなど常に持っている可能性が高い場所に入れておくと安心。 (いざというときに、このカードだけを運転手などに見せればいい。)
健康リスク
いく国によって、流行している感染症は異なる。また、旅行者の健康リスク筆頭の交通事故は、誰にでも起こりうる。よって、以下のプロセスは誰にとっても重要だと思う。
(1) 情報収集
厚労省のホームページの海外渡航者用ページや、海外渡航のためのワクチンページを確認する。英語だと、CDCのTravelers' Healthが包括的に情報をまとめてくれている。
(2) ワクチンを打つ
上記の情報をもとに旅行前に打つべきワクチンを接種する。よくわからなければ、少し費用が嵩むがトラベルクリニックに行って相談してしまうと良い。
(3) 保険に入る
海外旅行中の医療費を加入中の保険がカバーしていない場合、追加で旅行用の保険に入る。好きなものを選べばいいが、日本の大学生なら生協が提供している損保ジャパンの学生用保険などがある。アメリカの場合は、AXA Assistanceなどがあるが、まずは加入中の保険会社に問い合わせるのが無難だと思う。
(4) 自分の既往やアレルギー、服薬状況、ワクチン接種歴をまとめる
英語で一枚の書類にして、紙で持っておくと安心である。(初めての旅行を機会に自分の母子手帳を確認したらとてもエモかった!!!)
(5)生水を避けるための備え
日本のように水道水が安全に飲める国は少ない。(アメリカでも、多くの州ではフィルターを通すことが推奨されている。)よって、感染症や下痢のリスクを避けるため生水を飲まないことが重要である。例えば、以下のような点に注意する。
その他
パッキングは職人技のように、慣れるほど上手くなる。大筋として、重いものをレール側に、硬いものから入れ 貴重品を服で包むなどの工夫ができる。Tipsとして、靴などペアで入れるべきものをバラバラにビニール袋に入れて隙間に押し込むとたくさん入る気がする。
旅行初心者の時は、スーツケースが閉まらなくなってよく困っていたが、大抵父がやるとすっきり入ってしまう… 私もまだ修行中!荷物の重さ制限には気をつけて!
フライト編:荷物検査/ロストバゲッジ
預ける荷物:TSAロック/割れ物のタグ
アメリカを経由する旅行の場合、預ける荷物の鍵はTSAロックでないといけない。テロ対策などで緊急時にスタッフが中身を確認できるようにするためらしい。 預けた荷物が開けられて中身の盗難に遭うこともあるので、必ず鍵を閉める。スーツケース以外のスポーツバックなどは、ダブルチャックのものを選んで、チャック同士をTSAロックの南京錠で繋ぎ、開かないようにしておく。
また、荷物を預ける際、私は常に割れ物のタグ(fragile tag)をつけてくれとお願いしている。大切なお土産のマグカップが入っているなどと言っておけばいい。無料で自分の荷物が丁寧に扱われるならそれに越したことはない。(海外旅行の荷物の扱いはわりと雑で、投げられたり積み上げられたりを想定すべき… なので、スーツケースはできれば良い質の丈夫なものを買いましょう:))
ロストバゲッジ
たとえ、Transitのない国内旅行であってもロストバゲッジは起こる!!!(経験者) ロストされた荷物が手元に届くまでの日数や手続きは航空会社によってまちまちなので、全ての旅行で、持ち込み荷物のみで到着後数日は暮らせるように備える (貴重品と最低限の下着/日用品は必ず持ち込み荷物へ)。
最前の対策は、荷物を預けないことである。持ち込み可能なサイズのスーツケースで荷物が収まるのであればそうして、多少の追加料金で持ち込み荷物が増やせるのであれば、それも検討しよう。
その他:荷物検査とトランジット時間
父は、「空港の荷物検査のあとは人生で最も忘れ物に気をつけるべき場所」であると言っていた。貴重品を一度荷物から出さねばならないし、なんだか後ろに人が並んでいて急かされている気持ちになるし、なんとなく空港職員の機嫌は悪く見える時がある… けれど!後ろの5人くらいに抜かされてもいいや、という気分で出した貴重品を焦らずに自分の荷物に戻し、忘れ物がないか気をつけよう。
また、途中で乗り換えのあるフライト予約時には、トランジットの時間が十分であるかよく確認する。チケットがセットで売っているからといって、常に十分な時間が与えられているとは限らないのが怖いところ… 特に初めての国の空港は想像以上に広かったり、案内が分かりにくかったりするので、余裕を持った乗り換えを!空いた時間はセレブのふりをして免税店をウィンドウショッピングです。
現地滞在中編: ホテル/貴重品管理/スリ対策
ホテルに滞在する
滞在するホテルを決める際は、まず立地を確認しよう。治安の悪いエリアは避け、現地での移動はどうなるのか想定する。ホテルをオンラインで決済してから現地に行く際は、予約の際に使ったクレジットカードをできれば持参する。
長いフライトが終わってホテルについた時、いつも少し安心してベッドに寝転びたくなる。しかし、もう少しだけしておきたいことがある!
・部屋の階数
部屋番号がわかったら、1階でない事を確認する。強盗などのリスクからできれば1階は避けたいため、1階になってしまった場合は部屋を交換してくれないかフロントで交渉する。(清掃中で少し待てば部屋を変えられる場合もある!)
・部屋に着いたら
火事などの有事の際の避難経路を簡単に確認しておく。また、窓やドアの鍵の仕組みを理解する。そして、停電時などにも鍵を持って外に出られるように、暗闇でも認知できる鍵の置き場所を決めてしまう。
・貴重品管理
貴重品は部屋の金庫で保管するか、またはホテルの金庫に預けるのが王道である。しかし、金庫がない場合や金庫の安全性が疑わしい場合には、スーツケースに入れて鍵を閉め、クローゼットの中などに入れておくこともできる。書類などはコピーと原本の保管場所を念のために分けておくと安心!
Tips: ホテルのスタッフなどにお願いをした時は、そのスタッフの名前を聞いておくのがおすすめ!何かあったときにその人に確認できるのはもちろん、名前を聞かれると少し責任感が増すのが人間の性らしく、早く/適切に対応してもらえる可能性があがるかもしれない。
また、街中のホテルはガードマンやスタッフがいるため、ストーカーのような追い回しに会った際の一時的な逃げ場所としても有効(私はアメリカで危険を感じて、宿泊していない高級ホテルのロビーに入って数十分休み、撒いたことがある。必要な場合は人に相談すること!日本のように通報してすぐに警察が駆けつけてくれる国は珍しいため、通報以外の身の守り方を知っておこう)
スリ対策
悲しいことにどんな国でも(状況によっては日本でも)スリには気をつけなくてはならない。手口は、気づかないほどスルッと取られることもあれば、ターゲットにされ回避できない取られ方をすることもある。
・街を歩くときの荷物は出来るだけ小さく
持ち物は必要なものだけにする。明らかにたくさん高価なものを運んでいそうに見られないように… どうしても荷物が多くなってしまう場合は、貴重品用のサコッシュとそのほかの大きなカバンに荷物を分ける。
・サコッシュは服の内側へ
斜めがけの小さなサコッシュなどに財布やパスポートなど頻繁に出し入れする必要がない貴重品を入れておく。そして、上着の内側など、簡単には見えない服の内側で着用しておくと良い。買い物などで財布を出すのは、店の中だけにし、道端では貴重品入れが露出しないようにすると安心!
・危険を少しでも感じる場所では、リュックは体の前へ
人混みを通る時とか、駅の中など他人との密着が避けられない場面では体の前でリュックを持つ。リュックを後ろで持つ場合は、明らかに貴重品が入っていそうな簡単に開けられる小ポケットなどに貴重品を入れないこと。手提げの場合は、チャックで蓋が閉まるタイプの鞄にしておく。
・歩きスマホは気をつけて
スマホは個人の持つ高価なもの筆頭なので、歩きスマホをしているとそのまま手からスマホをスられてしまうことは珍しくない。Google Mapなしで歩くのは現代人には至難の技だが、少なくともその土地に慣れるまでは、歩きスマホを避け、移動ルートは簡単に頭に入れたり紙に書いたりして代用する。
その他:交通手段
一概に正解がない交通手段選びは、予め調べておくことが一番。アメリカであっても、極端に治安の悪い公共バスがあったり選ぶべきでない選択肢は存在する。Tipsは以下の通り〜
おわりに
自分が実行しているリスクヘッジを書き出したら思ったよりも長い記事になってしまいました…
読み終わって、「ここまでしなくても?!」と思う方も「全然たりねぇぞ!!」と思う方もいらっしゃるかもしれません。
慣れない国に行くことには思っている以上に多くのリスクが伴います。それは治安などの地理的要因だけでなく、非日常にいることで、普段であれば気づいて回避できることを意識しないとできなかったりするからだと思います。「まずは、備える、備えたから楽しめる!!」というマインドセットでしっかり身を守っていただければ嬉しいです。
また、この記事の内容は一般的な海外旅行の文脈でまとめたため、非常にリスクの高い滞在先などではずっと多くの備えが必要になるとも思います
私が、初めて親なしで海外に行ったのが高校2年生。それから10年近く経った今でも、そのときのドキドキは忘れられません。さて、この夏のアフリカ旅行もドキドキですが、無事に帰ってこれますように…!
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"大切な人に伝えたい、海外旅行準備スキル 【身を守る方法まとめ】"
おわり。
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