見出し画像

お正月ブルー

クリスマスブルーという言葉があるけれど、たぶんみんな言わないだけでお正月ブルーというのもあるんだろうな。おめでたい雰囲気の時に、自分あれはダメですなんて言い出さないのが大人なのですが。
毎年、お正月は、わざと日をずらして生家に帰ります。うん。なぜかどうしても苦しくなって。わざと帰らない年もあったけど。そこまで強い意志で帰らないのもつらいので、一応帰るという中途半端感でなんとかする……。
こういう気持ち、ごく少数に共有できる人がいると思うんです。だからあえて書きましょう。お祝い気分に水をさしたいわけでなくて、楽しい人は楽しんでもらうとして、そうでない苦しい少数の人に向けて。
特に、今年は、SNSに流れてくる、おせち料理の写真をみるのかつらかった。あの血の結束というか、一族の、家のつながりというか、矜持というか。手間をかけておもてなしのお料理を作った人はすごいと思うし、きれいにもりつけたら写真に残してSNSに上げる気持ちだってよくわかるので、それをどうというのではなくて。本当に、がんばった、偉い、素敵と思います。それを非難しているのではないので誤解しないでください。念を押しておきます。筋トレしたい人が筋トレするのを、だれも非難しないのと同じです。
ただ、自分は、重箱につまった色とりどりの手の込んだお料理の写真を見ていると、とても不安になって、胸が苦しくなってしまったということ。見せるなというのではないので、人の楽しみの邪魔をしないよう、自分がなるべくSNSを見ないようにしました。

考えてみたら、子どものころから行事が苦手でした。学校行事も苦しかった。いつもと違う浮いた空気やなにが起こるのかわからない緊張感や居場所のなさ、人のざわざわ。終わりの時間がわからないこと。周りに溶け込んで上手くやれないこと。期待されている行動ができないこと。社交せよという重圧。頭の中が真っ白になって、言葉が出なくなる。緊張しすぎて変なことを口走る。失敗したら恥をかかせたと怒られる。謎の会話に付き合う謎。正解を言ってはいけない謎。周囲の音は聞えすぎるのに人の話し声は聞えない謎。

苦手なものは苦手でいいんだって思えるようになったのは、ここ数年で。それまでは自分を責めずにいられなかったんですよね。
がまんして帰省すると、もどってから2、3日寝込んでしまうくらいのダメージがあった。そういうのも、わかる人にはわかると思う。

自分の近くにわかってくれる人がいなくても、わかる人はどこかにいますから。という話です。

note見てくださっているみなさま。今年もよろしくおねがいします。


写真は助手席からとった渡良瀬川と渡良瀬川付近。

支えられたい……。m(_ _)m