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本棚:『書店ガール6』

取手駅の駅中書店の店長になった彩加。駅中書店では珍しくフェアをやったり、アルバイトとも良好な関係を築いてきたが、突然、閉店を告げられて…。

書店に限らず、閉店というのは「さみしいな、残念だな」と思いますが、店側にとってはもっと辛く、悔しいものなのでしょう。引っ越し前に住んでいたところは、区画整理していたところで、新しい家がぽつぽつと増えていくにつれて、お店も徐々に増えてきて、「今度は何ができるのかな?」と楽しみでしたが、どこかで開店するところもあれば、閉店するところもあるわけですよね。
本書の主人公は彩加ともう一人、ライトノベルの編集長の伸光。担当作品のアニメ化が決定したものの、序盤から揉め事が多く…。2人とも好きなことを仕事にしているはずですが、会社という組織の中では、自分の思いとは別のことをしなければならないことも多々ありまして。組織だからこそできることもあると思いますが、以前、定年延長でしばらく働いた後、起業した方に「自分のやりたくないことをやらなくてもいいのは、いいよ」と言われたことを思い出しました。得意でないことも、嫌いなことも、面倒なことも、我慢してやるのが大人(のフリ)なのかなぁ。やっぱり、好きでやっている人には叶わないと思うから、好きなことを存分にできるのがいいですね。そのためには、踏ん張らないといけないこともあるでしょうが。


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