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本棚:『アリエリー教授の「行動経済学」入門』 お金篇

"20% OFF"や"30% OFF" などと書かれていると、これはお得!というより、買わなきゃ損!と思えてきて、価格の妥当性や、そもそも必要か?といったことを考えずに飛びついてしまったり。ちょっとしたプチ贅沢は「今日は頑張ったからご褒美♪」なんて思うけど、昨日と大して変わらない今日だったり。値段が高いもの、手作りのものは、無条件に価値も高いと思ってしまったり。
思い当たる節は多々ありまして、人間って全然 合理的じゃないよね…と思いますが、だからこそ愛おしくも思えるというか。街を歩けば、私たちにお金をたくさん使うように仕向ける罠がいっぱい。家に帰っても、テレビを見れば、おすすめグルメや家電など、魅惑的な映像と口説き文句で誘ってきます。以前に比べれば、テレビはあまり見なくなったし、値引き幅より、値引き後の値段を本来の値段として考えることが多くなったし、罠にはまる頻度は減ったでしょうか。
出費の痛みが少ないとお金を多く使いやすいというのは、最近、現金を使うことが増えて、実感します。現金を使うことが増えた理由は、業務スーパーが現金払いのみなのと、別のスーパーで曜日によってポイント倍率が上がるのですが、キャッシュレスだと適用されないから。クレジット決済でも支払った金額は変わらないはずですが(実際に支払うタイミングは違いますが)、現金だと財布からお金が減っていくのが目に見えますし、お金をおろす手間がかかりますし、支払う時にふと考える間ができます。新しい簡単な支払方法がどんどん出てくると思いますが、便利さの裏にある罠に要注意だなと思いました。
ユーモアもたっぷりで面白かったです。


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