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本棚:『家事か地獄か』

ここ数年を振り返ってみると、コロナによって自分の考え方が変わったなぁと思うけれど、その前にも一度、考え方が変わった出来事があります。それは、2019年、当時住んでいた千葉を襲った台風による数日間の停電体験。電気のありがたさを感じるとともに、なんでこんなに電気に依存しているんだと腹立たしくもあって…。3.11の後に節電ブームがありましたが、一時のブームではなく本気、もしくは日常のこととして電気をあまり使わない生活をしている方々に興味を持ち、『本気で5アンペア: 電気の自産自消』や『電気代500円。贅沢な毎日』などを読む中で、出会った稲垣えみ子さんの『寂しい生活』。この本でガツンとやられまして、その後も稲垣さんの考え方には興味津々です。
私の場合、もともと片づけは好きだったのですが、掃除は苦手。でも、モノが減っていくにつれて、掃除がラクになってきて、いつのまにか掃除を嫌いとは思わないようになりました。しかし、料理も苦手で、こちらの方が根深かったのですが、料理が苦手な人があれこれやろうとするのは大変だし、頑張ったのに美味しくできなければ、そりゃ苦手にもなるわけで。素材の味をいかしたシンプルな食事でいいんだ!と知ってからは、気持ちが楽になりましたし、自炊率もアップして、食費もガクンと下がりました。
本書で一番印象に残ったのは、修道女の話。修道院には100歳を超えても頭が冴えわたっている修道女がたくさんいるが、亡くなった方の脳を調べたらアルツハイマーの病変は出現しているのに実際には認知症を発症しなかったケースがあったとのこと。人生100年時代と言われてもあまり嬉しくない人の方が多いのではないかと思いますが、生きるヒントの1つとなるかもしれません。


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