本棚：『婚活食堂11』

『ゆうれい居酒屋５』につづいての山口恵以子さんの作品２連続。この２作品のほかに「食堂のおばちゃん」シリーズも読んでおり、『食堂のおばちゃん16』では、本シリーズの恵と真行寺が登場するとのことで、こちらも楽しみです。「ゆうれい居酒屋」は昭和から平成のはざまぐらいですが、「婚活食堂」と「食堂のおばちゃん」はほぼリアルタイムで物語が進行しています。
リアルタイムといいつつ、私が読むタイミングは少し遅れているので、本作品の場合は2024年の2月から5月ぐらい。連日の暑さに夏バテ気味の身としては、おでんが美味しい季節が恋しいです。いちおう補足しておくと、主人公の恵はおでん屋「めぐみ食堂」の女将でして、おでん屋といいつつも、おでん以外にも美味しい料理がたくさんでてきます。
ほぼリアルタイムで進行しているので、例えば1月2日の羽田空港での衝突事故に関する言及があります。また、赤ちゃんの養子縁組を斡旋する一般社団法人の話などもあり、本シリーズや「食堂のおばちゃん」シリーズで知る社会問題もちらほらありまして、「そうなんだ」と思いながら読むことも多いです。
婚活食堂なので…、今回結婚に至ったカップルは１組。もう１組は、落ち着いたら成立かなぁ。

婚活食堂11 (PHP文芸文庫)