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わたしの本棚

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わたしの読書記録です。
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2023年11月の記事一覧

本棚:『Shelter』

合田接骨院シリーズ第三弾。ようやく小松崎は歩と恋人同士となって幸せいっぱい!のはずが、歩の姉、恵が行方不明となり…。 一般人の私は、華やかな場面しか見ていない&知らないから、例えば芸能人などは多くの人から愛されていいなと単純に思ってしまいますが、みんながみんな好意的に見てくれるとは限らないわけで。誰からも愛される人も中にはいるのかもしれませんが、大抵の人は、好いてくれる人と、嫌ってくる人の両方いるのでしょう。今でこそ、自分にとって大事ではない人の意見なんて気にしなくてもいい、

本棚:『ワーキング・ホリデー』

元ヤンで今はホストのヤマトの前に現れたのは、息子だと名乗る小学五年生。夏休みの間、一緒に暮らすことになり…。 ヤマト、もとい、大和はいいやつだし、突然、現れた息子だという進はしっかり者で家事上手。2人のやりとりが、なんとも微笑ましいです。 大和はホストから宅配便のドライバーとなるわけですが、ドライバーといっても運転するのはトラックでは、なくなんとリヤカー。実は私は都内に引っ越してくるまではリヤカー(自転車+荷台)での配達を見たことがなく、初めて見た時は「すごい!」とちょっと感

本棚:『おひとりさま日和』

6人の作家による書き下ろし短編集。主人公はいずれも一人暮らしの女性。他人事とは思えず手に取りました。大崎梢さんの「リクと暮らせば」は84歳の女性が主人公。リクというのは、私の同僚の愛犬の同じ名前なので、犬かな?と予想していましたが、犬は犬でも、ただの犬ではありませんでした。猫派ですが、私もリクと暮らしたいなと思いました。 別の話で、一人で映画を見るのが好きな女性が登場するのですが、自分自身を振り返ってみれば、学生の頃は友人に誘われて行く程度で、一人で映画を見に行ったことがあり

本棚:『ニュータウンは黄昏れて』

バブル崩壊前に購入した東京郊外のニュータウンにある中古の公団住宅の4LDK、5,200万円。住宅ローンが残る中、夫は勤め先が吸収合併されて部長職から平社員となり、役職手当がなくなっただけでなく基本給も大幅カット。娘は大学卒業後、入社式直前に内定先の会社が倒産。正社員の道は遠く、アルバイトを続けながら教育ローンを返済中。そして、鯛焼き屋でパートをしている頼子は、団地の理事の当番が回ってきて…。 わたし自身は、家を所有することに価値を感じないので賃貸派ですが、以前に比べると「家

本棚:『ニャン氏の事件簿』

事件の謎を解くのは、実業家のニャン氏。ちなみにフルネームは、アロイシャス・ニャン。タキシードをまとい仮面をつけたような白と黒の猫。 猫が謎を解くといえば、中学の頃によく読んだ三毛猫ホームズ・シリーズを思い出しました。なんとなく、本書は中学生ぐらいがちょうどよいのかなと思ったこともありまして。三毛猫ホームズも、ニャン氏も人間の言葉をしゃべるわけではないので、解釈する、通訳するものが必要なわけですが、ニャン氏、けっこうしゃべります。ニャニャニャニャニャーニャ…と。 ついつい本書を

本棚:『ダーリンの頭ン中』

絶賛、英語学習中(のつもり)の身としては、語学に関する情報は気になりまして、でも、難しい本だと頭に入らないから、気軽に読めるもの、そう!マンガならば手に取らずにはいられない。ということでの本書。 おなじみの『ダーリンは外国人』は友人の家にあって、パラパラと読んだし、図書館でも借りて読んだことがあったと思うのですが、トニーのお顔を初めて拝見しました。この本の初版は2005年ですけど…。巻末対談として、トニーと言語学者の町田健先生との対談が掲載されており、そこにお写真があります。

本棚:『ガール』

30代の働く女性が主人公の短編集。独身、既婚、シングルマザーなど、悩みはそれぞれ違うけれど、女性ならば「あぁ、分かるわ~」と思いそう。でも、書いているのは男性作家。どうやって女性心理を掴んだのだろう。 30代。過ぎてしまった今となっては、「30代なんてまだまだ若い!」と思うけれど、20代の頃のような怖いもの知らずの無敵のような若さではなくて、少し先も見えつつあって、私このままでいいのかな…なんて思うお年頃でしょうか。40過ぎれば、落ち着くというのか、諦めがつくというのか、ジ

本棚:『27000冊ガーデン』

神奈川の県立高校の司書、駒子。カウンターの上に置かれたプレートに書かれているのは「本について相談したいことがあったら なんでも声をかけてね」。持ち込まれるのは、図書室の本に関する相談、というよりは、ちょっと考えただけでは分からないような謎。そして、その謎を解くのは駒子…ではなくて。 タイトルにある「27000冊」って何だろう?と思ったのですが、そうなのかぁ、そのぐらいあるのかぁ、と思いました。図書室が舞台だけあって、実在する本のタイトルがたくさん出てきます。なかには読んだこ

本棚:『凜として弓を引く』

高校入学を目前に控えた3月下旬。数日前に引っ越してきたばかりの楓はやることがない。近所の図書館に行ってみたものの休館日で、家に帰る途中にたまたま中に入った神社で弓道に出会い…。 楓が春休みの退屈しのぎに弓道の体験教室に通ったものの、入会にいたるまでの間。高校が始まって、新たに友達もできてよかったけれど、まわりに流されている感じのところは、ちょっと切ないなと思いました。でも、自分自身も、高校は中学からの友達がまったくいない状況でのスタートで、けっこう頑張って明るいフリをしてい

本棚:『脳に悪い7つの習慣』

本書を知ったのは『書店ガール7』でして、ビブリオバトルの中で出てきて、ちょっと気になっていました。気になっていたからか、図書館で本書が目に入ったとき「これか!」と。 脳に悪い習慣とは、裏表紙にも書いてあるのですが、①「興味がない」と物事を避けることが多い、②「嫌だ」「疲れた」とグチを言う、③言われたことをコツコツやる、④常に効率を考えている、⑤やりたくないのに、我慢して勉強する、⑥スポーツや絵などの趣味がない、⑦めったに人をほめない、とのこと。 振り返ってみれば、自分の好きな