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わたしの本棚

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わたしの読書記録です。
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2023年10月の記事一覧

本棚:『巴里マカロンの謎』

小市民シリーズの既刊の最終巻。再び高校1年生の小鳩くんと小佐内さんに戻って、短編4つが収録。このころは、平和だったなぁ~としみじみ。なお、4つのお話のタイトルは、いずれも地名+スイーツなのですが、巴里、紐育、伯林、花府、読めますか?私は読めませんでした。 一方、スイーツの方ですが、マカロン、チーズケーキ、あげぱん、シュークリームの4つ。この中でどれが一番好きかと聞かれたら、迷うけれど「あげぱん」かなぁ。ただ、私にとっての「あげぱん」は給食のあげぱんのイメージで、あれ、好きだっ

本棚:『親不孝介護 距離を取るからうまくいく』

まず何よりも、介護のプロであっても自分の親は介護できないということを肝に銘じておこうと思いました。親のそばにいること、親の世話をすることが親孝行という強い固定観念がありますが、この沼にハマってしまうと大変です。 これまで読んだ介護の本から、「絶対、介護離職はしない」「公的サービスを利用する」と心に決めていたはずで、そのつもりでもいるのですが、同時に「今はリモートワークができるから、いざという時、実家に帰って…」と普通に思っていました。でも、介護についてみれば、好条件なのではな

本棚:『マンガ 宝くじで1億円当たった人の末路』

千葉に住んでいた頃、近所の図書館で原作の『宝くじで1億円当たった人の末路』は何度か見かけたことがあります。タイトルにとっても興味をひかれたのですが、お金に踊らされる人生の悲惨さ…みたいな暗い話だったら嫌だなと結局借りることができませんでした。その原作をコミックにしたのが本書ですが、「まぁ、マンガなら重くならずに気軽に読めるかな」と思って読んでみたのですが、私が勝手に想像していた内容と違いました。嫌な気持ちになるよりは、ゆるく(←この「ゆるく」がポイント)前向きな気持ちになれま

本棚:『自分を好きになりたい。』

わたなべぽんさんのコミックエッセイ。「やめてみた」シリーズが好きですが、こちらは「自己肯定感を上げるためにやってみたこと」。幼少期のつらい思い出とも向き合って、さらにはそれを描く、というのは大変だったんじゃないかなと思います。 子どもの頃の周りからの刷り込み、というのか、呪いというのか、後々まで影響するから、子どもの成長に関わることって、ものすごく大事なんじゃないかと思います。子どもの頃だと、まだ色々と未熟で自分の思ったことをうまく表現できないことは多々あると思うのですが、表

本棚:『カナリヤは眠れない』

就職したばかりの頃、はじめて作ったクレジットカード。それは魔法のようだったが、自分がどうしようもない状態になっていると気づいたときには借金は450万円を超えていた。両親に泣きついて完済し、一度は抜け出したはずが、再び悪徳に身を染めるようになり…。 中学の頃に授業で見たビデオを思い出しました。ワンルームの部屋の映像から始まったのですが、それはクレジットカードの使い過ぎにより、首が回らなくなり自殺したOLが住んでいた部屋。そのビデオの刷り込みが大きくて、昔はクレジットカードはあ

本棚:『お金さま、いらっしゃい!』

ここ最近、立て続けに読んでいたカルト村シリーズのコミックエッセイ。本書は著者の3冊目の作品で、お金が存在しない村で育った著者が一般社会に出てからのお金との付き合いについて書かれています。 お金を使わずに育ったならば、はじめて働いて手にするお金の価値は妥当なのか、感覚がないだろうなぁ~と思いましたが、自分自身も子どもの頃や入社したばかりの頃とでお金に対する感覚は違ってきているわけで。 入社したばかりの頃は、たいして仕事していないのに、こんなにお給料もらっていいの?って思いました

本棚:『コンビニ兄弟3』

九州だけに展開するコンビニチェーン「テンダネス」。テンダネス門司港こがね村店の店長は魔性のフェロモンの持ち主で、彼の兄妹もまた人を惹きつける力が強く…。 前作の終りで気になっていた魔性の女の正体が分かって、すっきりしました。でも、今度は、その彼女と彼の行く末が気になります。 裏表紙に「大人だって、悩んでいい。」と書いてあるのですけど、もういい歳した大人ですけど、悩みはつきません。子どもの頃は、大人になったら迷うことなんてなくて、なんでも一人でできると思っていましたけど、現

本棚:『女はいつも、どっかが痛い』

痛い、苦しい、ダルい…。でも、精密検査をしてもどこも悪くない…。そんな場合は、自律神経失調症だそうで、鍼灸との相性がいいそう。 先月のはじめごろ、なんか頭重いし、生命線には島があるし、きっと何かの病に違いない!と思いましたが、血液検査では特に異常なし。そもそものきっかけは、7月に急に暑くなった時、「あれ?汗の臭い変わった?」と思ったことでして、その臭いというのが、ご飯が炊けるようなニオイだなと思ったんです。ネットで見た情報だと、炊きたてのご飯のニオイは自律神経失調症とありま

本棚:『カルト村の子守唄』

『カルト村で生まれました。』は初等部の話、『さよなら、カルト村。』は思春期から村を出るまでの話、その次に村を出た後の話である『お金さま、いらっしゃい!』もあるのですが、本書は赤ちゃんの頃を書いた話。そして、両親の話も。そもそも、なんでご両親はカルト村へ⁉と思っていたので、両親の話に興味津々。大学生の頃って、自由だし、自分でいろいろできるし、人生の中でも特殊な時期かもしれませんね。大学入学祝いとして、焼き肉屋に行ったとき、祖父から「オウム真理教と○○党(←とある政党)だけには入

本棚:『写真館とコロッケ』

「ゆうれい居酒屋」シリーズ第3弾。あとがきによると、今年からは6月と12月に新作が出るようになったとのこと。「食堂のおばちゃん」シリーズ、「婚活食堂」シリーズに続き、こちらも長寿となるといいなぁ。それぞれ、お店のある場所は違っていまして、私はいずれも馴染みがない場所ではありますが、作品のおかげで勝手に身近に感じています。ちなみに本書の舞台は新小岩。新しい駅ビルと昔からのランドマークであるルミエール商店街に行って見ようかな。 「ゆうれい居酒屋」とありますけれど、怖くはなくて、む

本棚:『さよなら、カルト村。』

『カルト村で生まれました。』の続編。前作では初等部の話でしたが、本書は思春期から村を出るまでの話。初等部の頃に比べると世話係の人もそれほど怖く無さそうでしたが、個別ミーティングなるものはやはり意味不明…。学校休ませてまでやることかしら?と。それから、学校の図書室の本でさえ借りてはいけないだなんて…。子どもの学ぶ機会を、大人が奪ったらダメでしょ!と強く思いました。 本の感想は、ここでも書いてますが、読書メーターにも投稿してまして、他の方の感想でヤマギシ会なるものだと知りました。

本棚:『書店ガール7』

シリーズ完結編です。第1章から第4章まで、主人公は愛奈、彩加、理子、亜紀。理子のところが一番ボリュームがあって、色々大変な状況でもあるのですが、理子は久々の登場。そして、最初の頃と比べると、理想の上司のような感じが強くなったなぁと思います。4人の主人公の中で、著者が一番好きなのは理子だと思っているのですが、どうでしょう。 第1章の学校で司書をしている愛奈の話では、ビブリオバトルをやることになります。その中で登場する本はどれも興味が引かれますが、その中の1つ『トトロの住む家』

本棚:『カルト村で生まれました。』

きっとタイトルだけをテキストで見たら、ぎょっとされるんだろうなぁ。でも、コミックエッセイでして、イラストも可愛いので、怪しげな雰囲気はありません。そして、カルト村というのも、怖いもの見たさがありまして。 著者は19歳までカルト村で共同生活を送ったそうですが、子どもと親は別の村で暮らしており、子どもの世話をする世話係がいるのですが、この世話係がなんとも…。それから、食事は昼と夜の1日2食だったり、部活動が自由に選べなかったり、それはおかしいでしょ!と思うことが多々でてきます。

本棚:『財布は踊る』

専業主婦のみづほは、節約して貯めたお金でハワイに行き、念願のヴィトンの財布を購入。イニシャルを入れた財布は自分だけの財布になるはずだったが、夫の借金が発覚。やむなく財布は新品同様の状態で手放すことに。そして、その財布を手に入れたのは…。 著者は原田ひ香さん。これはお金の話だわ!気になる!と嬉々として手に取りました。はじめの話では、「毎月支払額が一定って、そりゃリボ払いでしょ!早く気付いて!」と思いましたが、後半に出てくる奨学金の裏技は知りませんでした。たしかに、社会人になっ