人間10年目を迎えようとしているあなたに伝えたい8つのこと


 仕事柄年少者と関わることが多くて、彼らがよく悩んでいるのを見ています。どんな風に伝えたらよいかなあ、と悩むことも多いです。
 大人と言われる年齢になった今、自分なりに知っておきたかったと感じることを、合間を縫ってちまちまと言葉にしてみました。
 もちろん全て個人的な見解なので、違うだろ、と思うことは一笑に付して読み流していただけたらと思います。

1.人生楽しいこともあれば辛い苦しいこともある

 生きていく上ではどっちも大事。いやなことがあるから、楽しいことがより楽しくなる
もし楽しいことばっかりだと、辛いことがあった時に立ち直る方法を知らず、沼にはまっていく。
 あと、意外と大事なことなんですけど、「楽しい!」って思える幅みたいなものを広めに持っておくと、生きやすくなります。「ゲームしてる時以外は楽しくない!」「読書してる時以外は楽しくない!」という人は、もしかしたら気付かないだけで、他にも楽しいことがあるかもしれませんよ。

2.勉強はできた方がいいかもしれないけど、勉強「だけ」できてもダメ

 テストで100点とか、通知表を全部左にするとか、むずかしい中学校を受けるとか、それだけにこだわっても人生楽しくないかも。夢中になれるものを見つけよう。

3. 夢中になれるものがある人は、強い

 力が強いというわけじゃなくて、心が強い。なにか辛いことがあってひどく落ちこんでも、スポーツとか、音楽とか、工作など、夢中なもの、大好きなもの、他の人に負けないっていえるものがあると、立ち直れる。そうしたものを、あなたの「生きがい」といいます。それが勉強だよ、という人はもちろんそれでもよいのです。

4.おうちの人、学校の先生、コーチ、習い事の先生があなたに言ったり、して見せたりすることには必ず意味がある

「なんでこんなこと言われないといけないの?」「なんでこれをしなきゃいけないの?」と感じることがあると思うけど、それには必ず理由がある。そしてそれは、いつか分かる。それは明日かもしれないし、来週かもしれない、来月、半年後、一年後、十年後かも。
 腹が立つこともきっとあるでしょう。でも、いつかその本当の意味や思いが分かる時が来る。だまされたと思って待ってみましょう。

5.大人の言うことは「絶対」ではない。だけど、大人は必ずあなたのことを思って言っている

 信じるも信じないもあなた次第だけど、めんどくさい、うっとおしいことを言う大人ほど、あなたのことを大切に、大事に思ってくれていると思っていい。

6.「友だち100人できるかな」にこだわらない

 実はもう気付いているかも知れないけど、人間には性格が合う人と合わない人がいるし、仲良くしたいって思える人もいれば、この人と仲良くするのはなんかちがうなぁ、って思う人もいるだろう。それでいいと思う。
 あなたのそばにいる大人は、あなたにたくさんの友だちができてほしいって思っているかもしれないけど、友だちが多いからすばらしい人だとは限らない。気が合わない友だちをふやすより、気の合う友だち一人一人を大事にしよう。人を優しく思う心の持ち主であるあなたの周りには、同じくすてきな人が集まってきます。

7. でも、「仲間」は多い方がいい

 何かをいっしょにやり遂げる人を仲間という。一人でがんばらないといけない時もあるけど、仲間と協力したり分担したりすると楽になることが多いというのは知っておくといい。仲間が得意なことが分かっていると、さらにいい。いつか必ず役に立つ。

8.「めんどくさい」と感じることは、大事なこと

 「宿題」「スリッパ並べ」「次の日の学校の準備」「そうじ」「お手伝い」「代表のあいさつ」「みんなの前での発表」などなど、人生にはめんどくさいことがたくさん。めんどうだからとしないでおくと、大人になってもしなきゃいけないことをギリギリまでやらない人になる。そんな大人はけっこう多い。そして、「子どものころにきちんとしておくべきだったなぁ」と後悔している(ぼくもその一人だ)。
 大人になってから出会うめんどくさいことは、生きるために本当に大事なことだ。例えば、、電気代やガス代を決められた日までに支払うとか、仕事に遅刻しないで行くとか。これらのことって、大抵の場合しなかったら生きていけなかったり、とっても困ったことになったりするのです。
 子どもの時にめんどくさいことをする習慣を付けておかないと、大人になって苦しい思いをすることになる。悪いことは言わないから、やっときましょう。
 この項の最初に挙げたことがめんどくさいと感じない人は、ぜひそのまま大人になってください。(ただ、周りにたくさんいる今できない、やろうとしない人を責めないでね。本当はできるんだけど、今はまだ勇気や自信が持てないだけです。)

 生き悩む小さなみなさん、体や心が元気でいることが一番大切なことです。何事もほどほどに、がんばってください。

 また、読んでくださった大人の皆様、何かと不安な日々ではありますが、今を懸命に生きる子どもたちが笑顔で暮らせる社会のために、お互い頑張っていきましょう。

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