見出し画像

「あそんで」へのカウンターアンサーは「お絵描き」で

2020年5月25日(月)

【Day 67】

シドニーは週末からずっと悪天候で、今日も一日中冷たい秋雨が降り続いた。

昼間はもちろんアッコが仕事、まだ学校に入学できておらず宙ぶらりんな状態の長女と次女は、少しでも遅れを取り戻そうと勉強に勤しむ。

と、なると、三女の相手をするのはやはりフリーター状態の僕になる。

そんなわけで、三女も一応勉強らしきものは例のワークブックでやるのだが、それはほんの30分ほどの話で、あとはひたすら「あそんでよ〜」とすがりついてくるのみだ。

そんな時、何がしたいのかと問えば必ず三女は「おにんぎょう」と答える。お人形といってもリカちゃんとかバービーのような人間の形をしたものではなく、全て動物のぬいぐるみだ。サル、ペンギン、ハリネズミ、イヌあたりが主力選手で、どうやら三女は僕の人形の動かし方とか喋り方が好きなのだと思われる。

しかしながら、どんな風に動かしているのかは、あまりにもお下品なので、ここで説明することはやめておく。

何れにしても、1時間おきに人形で遊んでとせがまれ、サルのぬいぐるみを動かしながら、「うんちブリブリブリ〜ぽいぽいぽいぽい!」とかやってるのは結構精神的にも疲れてくる。何か他のことを提案するべき時だ。

先日吉田君の仕事場を見て感化された単純な僕は、三女をアート系の遊びへと誘った。

「みぱ、お絵描きしようよ」

「え〜〜、いいよ。みぱのおかおと、ごりお(サルのぬいぐるみ)とかペンちゃん(ペンギンのぬいぐるみ)とかかいてね」

ポーズで難色を示しつつ、すぐさまその気になる三女。他愛ないものである。

どうせ描くなら、本気で描こう。そのほうが時間稼ぎができる(丁寧に描いていると、不思議なもので、いくら三女を待たせても文句を言わないことが多い)し、僕は寺田克也みたいな迫力のあるイラストが好きで、どうせならあんな絵を描けるようになってみたい(恐れ多すぎるけど……;´Д`)。

僕は絵を継続して習った経験はないのだが、高校の同級生に絵の専門家がいて、確か彼女は「絵は線を描くんじゃなくて、影を描くことで浮かび上がる」みたいなことを言っていたような気がする。

いや、もしかしたら全然違うことだったかもしれないが、僕の中での勝手な解釈がそれで、「そうか、絵を上手く描こうと思ったら影を描くのか」と思い込んでそのまま定着してしまった感がある。

なので、それをすごい意識して描いた三女の顔がコレ。

画像1

うん。意外と悪くないんじゃないかな?

それからごりお(おサルのぬいぐるみ)がコレ。

画像2

うん。久しぶりに絵を描いたにしてはまあまあじゃないかな?

絵を描くのって、瞑想みたいな感覚があるっていうけど、今回それがすごいわかった気がする。時間稼ぎしたおかげで、ひたすら自分の作業だけに無心で集中できたからかもしれない。

ちなみに、長女も次女も絵を描くのは好きと見えて、こちらに来てからも、暇な時にはしょっちゅう描いている。

長女は器用にトレンドの絵を模写していくタイプ。そして次女は独特のセンスが爆発しているタイプで、次女が本気で絵に取り組んだら結構面白いことになるんじゃないかな、と密かに思っている。

コレが次女の描いた我が家のメンバー。

画像3

左上の自画像とか、下の三女とか、めちゃくちゃいい味を出してる気がする。

そういえばアッコも、結構天才肌な感じの絵心を持っている。

アッコが描いた僕と三女。

画像4

コレは定期的にちゃんと続けてもいいかも?と思ったりしている。

とはいえ、やりたいことはたくさんあるので、今後は基本的に「あそんでよ〜」に対するカウンターアンサーを必ず「お絵描き」にしてみようと思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?