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「目的地としての書店」「お土産としての本」

「目的地としての書店」「お土産としての本」これは荒唐無稽でしょうか?
地方には沢山の魅力的な書店があります。観光地以外にも頑張っている書店があるので、その書店を目的地として小旅行するのが最近のマイブームです。
旅行先で買う本には、その地方の思い出も乗り移っていますし、そもそもその場所だからこそ、その本を選んだ可能性もあるわけです。海辺だからその本だったのかもしれない、山間だったから、城下町だったからその本だったのかも・・・。
そう思うと、地方都市や、とある町で立ち寄った書店の佇まいが好もしく思えます。買った本を持って立ち寄った喫茶店。本を読みながら眺めた窓の外の風景など全てが連鎖して、より味わい深い旅になる事間違いありません。

私たちが通過するだけの街にも生活が有って、一日一日しっかりと地に足をつけて暮らしている人々の中で、インフラとしての書店がしっかり稼働している街はとても頼もしい事です。今書店が無い自治体が沢山あると聞いていますので、書店があることは当たり前ではなくなって来ていると言えます。
そんな中で踏ん張っている書店でどんな本が棚に並んでいるのか、とても気になりませんか?農業の本が多かったり、料理の本が充実していたり、意外な事に人文書が多く棚にあったりすると、意外と手ごわい読書人が多い文化的な土地柄なのかなとワクワクしたり。
その書店を育ててきたのはその地域の文化だと僕は思います。残念ながら書店が無くなってしまった地域でも、再び書店を誘致したり自治体が書店を作ったり、図書館を充実させたりと色々な取り組みをしています。

その書店で買った本を自分へのお土産として、思い出とともに持ち帰るというのは感傷的に過ぎるかもしれませんが、その本を見る度に、その土地の事を思い出すのではないでしょうか。時折、買うものがどうしても見つからない寂れた書店に入ってしまい、気まずい思いをするのもまた一興です。
わざわざ旅行まで行かなくとも、沿線を3駅ほど歩いて、駅近くの書店や古書店をめぐり歩いて、ラーメンでも食べて、帰りに居酒屋で本を眺めながら一杯。そんなぶらり書店散歩もまた楽しいものです。
今はスマホで簡単にルート設定も出来るので、自分で書店を組み合わせてマイ観光ルートを作成することも容易です。

大型書店にはない魅力を持った書店をめぐる小散歩。お勧めいたします。

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