結論の飛躍 心の読みすぎと先読みの誤り 認知のゆがみコラム5
心の読みすぎ
あなたが道端で友達に会いましたが、その友達があいさつを返してくれませんでした。さて、このときあなたはどう考えますか?
友達に無視された
その友達に嫌われている
こう考えるのが「普通」だと思うと結構辛いです。
相手に嫌われる理由とか気まずい関係であれば、これも当たりですが、そうではない人であればこの予想は当たっているとはいえません。
考え事をしていた、こちらの声が聞こえなかった、イヤホンをしていた
こういった可能性もあるのです。
心の読みすぎはネガティブな結論に一気に飛んでしまうところが結論の飛躍となります。心の読みすぎも、前回お伝えしたマイナス化思考と同様、ネガティブなものになりがちなのです。
心の読みすぎに陥らないためには、「本当にそうなのか?」とかネガティブな読みすぎた情報に対して「いやいやそんなはずはない」と別の可能性を探ることです。
先読みの誤り
先読みの誤りは、良くない状況を予想して「そうなるにちがいない」と思い込んでしまい、ネガティブな気持ちを持ち続けてしまうことです。
嫌な気分というのは不安や恐怖、恐れ、憎しみなどを感じている状態です。
先読みの誤りの特徴な、不幸になる予測しかしないということです。
そして、その予測が外れる可能性がかなり高いにも関わらず、「絶対に悪くなる」と決めつけてしまうことです。
その先読みが非現実的なものであってもそうなってしまうと確信しています。
たとえば、動悸が激しくなると「これは心臓病に違いない、医者に行ってもなんでこれまで放っておいたんだと怒られるかもしれないし、もう助からないだろう。」と決めつける。
動悸が激しくなる理由はいろいろあります。でもそこから一足飛びに、心臓病、そして助からないことまで考えてしまうのです。
先読みの誤りは一歩引いて考えればそうならない可能性が高いということに気づけます。
ただし、多くの場合その思い込みが頑なであります。対応するためには、どうしてそんなに確信しているのかを聴き取る必要があります。
話しているうちに本人が「考えすぎかな」と気づいていくプロセスを歩むことでこの歪みをはずことができるのです。
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