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【親子ワーケーション2日目】息子のはじめてのうそ

息子がわたしのために嘘をついた。
「みーくんは新しいお友達が1人できた。うーちゃんもできるよ」出発前の宿で、息子が登園を渋る妹をなだめている。
1日で友達ができるなんてさすがだな、と感心しつつ、3人分の水筒にお茶を入れていた。

親子でワーケーションに行く理由を話すとき「現地の保育園で新しい友達に出会って、子どもたちにとって良い経験になれば」というのは、まぁ、建前というか後づけだ。自分が行きたくて申し込んだ、それだけ。
息子と娘はわたしに巻き込まれている。
行ったこともない園に通うのは、そりゃハードだろう。

泣いている娘を車に乗せて、10分ほどの距離にある園へ向かう。車の中で、アンパンマンを見ると落ち着いたようで、彼女は歌いだした。もう50回は見ているであろうDVD。正義の味方だよ、ほんと。いつもありがとう。

園に着く。まずは1階にある2歳児クラスへ。娘はまた泣いていたが、こちら(親)もあちら(先生)も慣れている。担任の先生は「うーちゃん今日は何しようか~」と涙顔の娘を抱えて、わたしの視界から娘を、娘の視界からわたしをそっと消してくれた。

2階の息子の教室へ。
息子と2人で話せる束の間の時間。

「もうお友達ができたの、すごいね、なんていうお名前?」

「お友達はいない。うそなの。」

「・・・うそなの?」

「ママが大変だと思ったから。みーくんもほんとはさみしい。」

階段の途中で、膝から崩れ落ちそうになった。
子どもたちの会話がフラッシュバックする。5歳になったばかりの彼は、妹をなだめながら、歯を食いしばっていたんだろう。自分のためじゃなくて、わたしを助けるために。

よくよく考えてみれば、「お友達ができたよ」の言葉の裏にあるのは

(泣いている妹を泣き止ませて)ママを助けたい、ではなくて
(渋る妹をどうにか登園させて)ママを助けたい、なんだと思う。

息子は、自分と妹が保育園に行けば、わたしが仕事ができることを知っている。とはいえ、風邪で保育園を休んでいる日は、同じリビングで作業をしているシーンを見ているので、保育園に行かなくても仕事ができることも認識しているはずだ。

となると、母であるわたしが、仕事をするしないに関係なく、子どもと離れて過ごす時間を必要をしていることを、息子は気づいているんだろう。
そしてそれを認めて、守ろうとして、初めてうそをついた。

ワーケーションに行くことを子どもたちに説明するとき、「6回お泊りできるよ」と誘って2人のイエスをもらった。
2日たった今、知らない地で、親子3人で過ごしている今の状況を息子はどう思っているんだろう。

「みーくん、ありがとう。今日も行ってらっしゃい」

できるだけフラットに送り出す、じゃないと気持ちがブレてまっすぐ立っていられない。
ママ助かったよ、うれしかったよ、さみしいよね、嘘つかせてごめんね。

このnoteはお迎えまであと15分、サテライトオフィスで書いている。まだ書き終えていないけど、もうパソコンを閉じよう。

いつもいつもいつもいつも待たせている子どもたちを、今日くらい早く迎えに行こう。今日はどんな話が聞けるかな。

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