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へびふくろう座発行『推しごと』を読みました

先日の大阪文フリで頒布されたへびふくろう座(http://madykkz512.starfree.jp/)発行のアンソロジー『推しごと』。こちらは「推し」をテーマにしたエッセイのアンソロジーです。今年4月に原稿依頼をいただき、ちょうどその頃私の推しの解散宣言が出ていたので、それについて書き散らかしました。無事本が発行され(関係者の方々お疲れ様です!)、見本誌が届きましたので、早速読んだ次第です。

同じテーマで自分を含め5人が執筆しているわけですが、いろんな切り口、いろんな沼があってとても面白い。基本的に「推し」について話してる人の熱量がとても好きなので、楽しく拝読いたしました。今回はその感想をちょっとだけ。

■「推しは私の精神安定剤ですが?」萌織様

某声優さんを推していることについて書かれています。アニオタなら一度は聞いたことがある声の方ですし、うんうんふむふむと共感しながら読みました。個人的に記憶をものすごい勢いで刺激された単語は『テニスの王子様 RUSH&DREAM』。説明を読んで脳内を駆け巡るスチルの数々、長期休暇の大半を注ぎ込んで来る日も来る日もプレステに向かったあの日を思い出しました。それはさておき、自分も推しに心を支えられていた時期が確かにあったし、今でも推しに力をもらうことがたくさんあるので、非常に納得しながら読んだ一作です。

■『推しについて』黒猫様

日頃twitterで交流させてもらっており、推しについてもよくお話しされているので、推しの変遷を改めて読むとなんだか懐かしい部分もありました。自分の中での「推す」ということへのスタンスについて書かれており、さまざまなことに好奇心を持たれていることや、「推しごと」を自分の血肉にして過ごしていらっしゃるのだろうなということが伝わってきます。熱狂的にハマるというより、どこか余裕を持って沼をすいすい泳いでいる感じ、なんだか大人な「推しごと」でよいなぁ。

■「推し、散ず」ありよし

拙作です。解散するV6についての思いの丈をぶつけたのですが、書いているときも今もやはりまだ解散についてを消化できていない。読んでいてもなんか過去の自分ぐるぐるしてんなぁって感じです。ラストコンサート当選したのできちんとお別れしてくる予定です。そしたらまた追記を書くかなぁ。

■「推しを語るには語彙が足りない」あんこ様

同じジャニーズについて書いていらっしゃるので何となく親和性が高いです。「探偵学園Q」は良いドラマでしたね……私も好きでした。生身の人間を「推す」ということの難しさについて書かれていて、今の私にはそれがじわじわと身に染みてくるのです。近年あの事務所を取り巻く環境は大きく変わっておりますが、どうかあんこ様の推しごとが平和なものになりますよう、と願ってやみません。

■「手紙」肉蝮静馬様

こちらもtwitterで交流させてもらっている方で、私はこの方の文章がとても好きで。今回も「推し」に宛てた手紙形式で書かれており、それが「推し」への熱い感情とものすごくマッチしています。このアンソロジーのテーマの元になったのは小説「推し、燃ゆ」とのことですが、静馬様の文章はもっともあの小説の雰囲気に近いように思いました。いつも推しについて呟いているその熱量がそのまま手紙に吐き出されていて、好きなものを語っているのにどこかとても切ない一作。

この作品に関わらせていただけて、こうして他の方の推しについても読めて、とても楽しかったです。いつか執筆者の皆さまと本を片手に推しについて語ってみたいなんて思える一冊でした。ネット通販もあるそうなので、読んで気になったかたは是非。

最後になりますが、原稿回収やら校正やら本づくりやらをしてくださるへびふくろう座の皆様、原稿を放り投げるだけという立場を私に用意してくださって本当にありがとうございました。勝手に記事書いてすみません。不都合でしたら消すのでおっしゃってください。

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