FP3級を受けに行こう その1


今年の共通テスト現代文では芸術鑑賞にまつわる文章が出された。芸術として鑑賞しているものは普遍的な価値観に基づいたものではなく、鑑賞者の切り取り方によってつくられたものだ。音楽の力、のように一括りにするのは危険である。みたいなことだった。

先週の日曜日、FP3級を受けに仙台に行った。まず考えられる皆様の反応は、「遅くね?」である。この試験は合格率が3割から4割程度とはいえ、全て選択問題である。かつ、極端に日常生活から逸脱した問題文(いわゆる文章が難しすぎて何を言っているのか意味不明)が出るわけでもないことから、大学生のうちに取る人も珍しくない。いうなれば、金融業界の入門的な資格である。社会人1年目のうちにとって然るべきと考える方々がいらっしゃるのももっとも。しかし、やれと言われて取り組む勉強ほど苦痛なものはない。今回はなぜか自分で「そろそろ取っておくか~~~」と電流が走った。こうなってしまえばこちらのもので、ある程度のmotivationを維持しながら勉強することができた。心の中で思ったら、その時すでに行動は終わっているのだ。

試験前日。満を持して受験票を開封する。まず目につくのは、明らかに「証明写真を貼ってください」と言わんばかりの2.5×3cmのスペース。そんなものストックしてるわけがない。試験が朝10時からなのでそれまでに撮っていって差し上げよう。写真の発明で画家は深刻な影響を受けたという話がある。確かに負の面もあっただろうが、それまでの写実的な描き方から感覚を重視した描き方(印象派など)にシフトしたという側面も忘れてはならない。そもそも黎明期の写真は一つの動きを撮るのに膨大な時間を要したので、中々扱いが難しかったはずだ。という話がこないだ本に書いてあった。私は偉いので剽窃はしない主義だ。ギャンブルも酒もタバコもしないクリーンな社会人である。さて、まだ足りないものがあった。普段携帯電話を使っていたので全く意識しなかったが、電卓を持って行かなければならない。なぜかスマホを持ち込める気でいた。危ない。前日に気が付いてよかった。当然職場に置いてきたため、ますます朝早く出る必要が出てきた。不安になったので、ブラウザでタロットカードを引いて明日の運勢を占った。「愚者(THE FOOL)」のカードの正位置。すぐに寝た。

当日。なぜか会社に行くよりも早く起き、朝6時過ぎのバスに乗り込んだ。一応道中ではwebサイトの一問一答に取り組み、頑張っ(てるそぶりを見せ)た。仙台駅についてまず証明写真を撮る。なんと1,000円。しかも指定サイズの写真は3枚で、別のサイズが6枚もついてきた。こんなにいらんのだが背に腹は代えられないので、なくなくお札を投入することになった。さて、会場は卸町なので電卓はそちらで仕入れても良かったのだが、もしかすると、周辺の電卓は電卓難民によって買い占められているかもしれない。機転が利いた私は仙台駅で電卓、及び証明写真を切るためのハサミをコンビニで購入した。前者1,600円、後者700円。もう暴利である。あのファミリーマートだけハイパーインフレーションだ。札束で遊ぶ私が歴史の教科書に載る日も近い。高いがやはり背に腹は代えられない。首を傾げながら会計を済ませた。朝早くからやってるスタバに駆け込み、受験票に手を加える。お飲み物500円。安い。できたてほやほやの証明写真に生年月日やら長ったらしい受験番号やらを御自ら書き込み、体裁を整えた。

いよいよ本陣に赴くというところで1,000字くらい。いつも前置きが長い。
今日はこれで終わり、お疲れさまでした。

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