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感想文

 前々回(12/7)のnoteを読み返していて、私は感想を書くのが苦手なんだなぁと改めて思った。小学校から高校、大学で散々書いた読書感想文や人権作文、レポートの類は何だったんだろう。大人へのウケが無駄に良くて校内で選ばれたりしていたあれはどこへ行ってしまったんだろう。と思ったが、気づいてしまった。単なる感想と、感想文は別のジャンルだ。

 誰もが書いたことがあるであろう読書感想文。私が通う小学校では3年生から夏休みの宿題と2学期の国語の授業で書くという事になっていた。しかし私は1年生のときから書かされていた。母親が書けというので書いていたのだが、今考えると理由は知らないままだ。私が選んだ本ではなく母親が選んだ本で、私が書いた文章は隅々まで推敲されてほぼ母親の文章になっていた。何故かそれがそこそこの賞を取ってしまい、子供ながらにドン引きした。私が書いていたのは純粋に「おもしろかった」「◯◯の気持ちがわかる」ぐらいのもので、それでは駄目だったのだろう。母親が推敲を重ねてできた感想文は、本の内容はほんの少しで、あとは私の経験と気持ちと、今後どうしたいかがほとんどだった。今考えると、それが「読書感想文のテンプレ」なのである。

 中学に上がる頃には私もそれに気づき、だいたいの作文はそれっぽく、大人からの評価はいい感想文がかけるようになっていた。そしてそう考えると「この作品がおもしろかった」「ここの展開が良くて」「このキャラクターの感情が」といった純粋な感想を書いたことがあまりない。オタクなので人に作品を勧めることも多いのだが何を伝えたら良いかわからず、ストーリーのすべてを説明するか、キャラクターの説明だけをして「あとはネタバレだから見てくれ」と丸投げしてしまうことが多い。私のまわりのオタクの皆さんは優しいので「この二人がバディなんだけど、aが◯◯でbが✕✕で最初は仲悪くて〜!でもなんやかんや認め合っていくんで…見て…」というと「バディもの最高!見るわ!」と言ってくれる。それは恐らくオタク同士で通じる「バディものはいい」という共通認識があるからで、私の布教の賜物ではない。
 
 たまには感想・考察をまとめようかな、と前回映画の感想(未満の書き散らし)を載せたのだが、私の感想文はだいたいこうである。なんとか脱却したい。またなにか映画を見たらちゃんと感想文、書いてみようかしら。大人にウケるためじゃないやつを。


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