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【拡張世界美術館#13】若いチーズと熟成チーズの対比

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題名:Still Life with Cheese(チーズと静物)
作者:Floris Claesz. van Dijck(フロリス・ファン・ダイク)、オランダ
作成年:1615年頃

チーズ、リンゴ、ナッツ、オリーブ、グラスとワインなど、とてもリアルに描かれています。

フロリス・ファン・ダイクは、オランダの静物画の先駆者のひとりです。

17世紀は、静物画が流行った時代でした。静物画を描いた画家たちは、ただ絵の技術を高めただけでなく、暗喩などの表現も使いました。

例えば、真ん中重ねておいてあるチーズですが、若いチーズの上に黒っぽい熟成チーズ、そして頂点には真っ黒なチーズが乗っています。これは人生のうつろい、老いを表現しているそうです。

そして、この絵に描かれているチーズは発酵食品なので「腐る」(=「良くない」)と関連付けされます。なので、17世紀の視聴者は、このワイン付きのごちそうの絵を、禁酒運動への勧めとして理解していた可能性もあるそうです。





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最後までお読みいただきありがとうございました。

参考サイト
アムステルダム美術館

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