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熱狂がうらやましい
他人の「熱狂」をうらやましく感じることがある。
サッカーの試合でのゴールが決まった瞬間やライブで曲が終わったあとに会場を包む拍手や歓声。
そういったシーンを見るとなぜか涙腺がゆるむ。
自分でも驚いたのは、あるゲームの新キャラ発表で海外ファンたちが狂喜乱舞する姿にさえも感動したことだ。
僕はそのゲームを持っていないし興味もない。
スポーツやライブの映像に心を動かされる、という話ならわかりやすいが、興味のないゲームの新キャラ発表でもなぜか目頭が熱くなってくる。
しかもこれが起こるのは僕がその場にいるときではなく、その様子を映像として見たときだ。
歓声を上げて喜びを爆発させる人々を、画面越しに見ることで感動する自分がいる。
内容もそれほど重要ではなさそうだ。
自分でもわけがわからなくなってくるが、これはつまるところ、熱狂を分かち合えることがうらやましいのだと思う。
理由はよくわからない。
少なくとも「いまの自分にはできないから」そう感じるのだろう。
いまのところ熱狂を分かち合うことができなさそうだし、そもそも自分の中に「熱狂」と呼べるものがあるのかどうかもわからない。
だとしたら、せめて自分の好きなものを好きと言い続けることくらいはやめないでいたい。
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