見出し画像

お月見どろぼう

今夜は中秋の名月です。
日本各地ではこの夜、どろぼう集団が出没します。
その一団の名はお月見どろぼう。
かわいい子供のどろぼうたちです。

この風習が残っている地域では、商店の軒下やご家庭の玄関先、道の駅など様々な場所にお菓子が用意されます。
お月さまが出ると小さなどろぼうたちが現れ、大声で「お月見どろぼうです!」と名乗り、お菓子を1つずつ持ち去っていきます。
大声で潔く名乗って「どろぼう」していくのが、とても清々しいです。

これはまさしく日本のハロウィンです。
中秋の名月の夜にというのが日本の風習にも、とても合っています。
ハロウィンの起源を全く知らない若者たちが、ハロウィンの風習には勘違いの仮装をして繁華街を歩きまわるだけの偽物ハロウィンより、こちらの方が日本のハロウィンらしさ満点です。

昔はお月さまにお供えされたお月見団子を、子供たちが竿で引っ掛けてかっぱらっていたのだそうです。
お供えする方も、子供たちがとりやすいところにお供えを置いていたそうです。
甘いものは贅沢品でしたから、子供たちにとってはとても楽しみな1日だったのではないでしょうか。
子供たちはお月さまからのお使いとされていて、この日に限りどろぼうを許されているそうです。

偽物ハロウィンなど廃れて、お月見どろぼうが全国に定着しないかなと思う、アテクシでありました。