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プロポーションを整える

砺波の家3/
設計者として重要な役割の中に、「寸法を決める」ということがあります。
この寸法によって、建物の高さ、部屋の大きさ、屋根の勾配、天井の高さなどが決まってきます。

さらに、細かく見ると、屋根の厚みや軒の出、幅木の厚み等建築に関わる全ての物質の寸法を決めることも設計者の重要な役割です。

この寸法にはこれだという正解はなく、個々人の設計者に委ねられている為、例えば同じ間取の建物でも受ける印象や雰囲気がまるで違う建物として現れてくるものです。

平凡な間取りでもキレのある建築を作り上げる方々も多くいます。

では、この寸法はどのように決まってくるのでしょうか。

それは、その建築家のもつスケール感が大きく影響してきます。
そしてそのスケールの統合の中からその建物の「プロポーションを整えてあげる」ことが重要なのかなと日々感じています。

街や環境から生まれるスケール、施主の身体スケール、間取のスケールに材料のスケール。距離感のスケール。
これらのスケールのバランスの統合からくる全体のバランスの整理。

もちろん、人それぞれ好みも違いますので、この辺はニュアンスとして曖昧になってくるので一概には言えませんが、やっぱり良いプロポーションを持った建築は必ず存在します。
例えば人間に置き換えて考えてみたとき、細身のプロポーションを持った人が好みの人もいますし、少しぽっちゃりした人が好みの人もいます。顔が薄かったり、濃かったり。ただ、様々な好みはあれども、この人は本当に美しいよね、カッコいいよねと多くの人がそう思ってしまう人っているはずです。

「美しいものは誰が見ても美しい」

古代ギリシアにおいてもプロポーションは神殿建築の美的調和を論ずる際に重要な要素でありましたし、ル・コルビュジェも比例を大事にしていました。

そんな、多くの人に、先鋭的でも腑に落ちる心地の良いプロポーション、建築を目指して、設計者は日々寸法と格闘しているのです。


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