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用途未定の紀尾井清堂(現在非公開)

こんにちは!アーキロイドの福井です。
現在は一般公開していない「紀尾井清堂」に訪れた時の記録。
クライアントである一般社団法人倫理研究所が、建築家・内藤廣に設計依頼する際の要望は「使い方は後から考えます。自由に造ってください。」だったというのは、(建築好きには?)有名な話。

「用途未定」だから何も考えていないわけではない。
逆に、いろんな用途に対応できるよう、いろいろと仕掛けてあるようだ。
ずーっとここにあったかのような、どっしりとした空間の強さがある。

確かに「使い勝手がいい」建築とはどういうことなんだろう。
使い勝手がいいという評価で残るものはないかも。

以前、いろんな建築家の仕事の家具やインテリアデザインをされている家倶家(カグヤ)の吉弘さんとお仕事をご一緒させていただいた時、
「あんまり今の流行や便利みたいなことを追いかけない方がいい。
5年後10年後に、家の中に「あの時の流行」が残ったままになる。しっかり自分達の伸び代(余白)を受け止められる建築設計を任せたらいい。後から、設計事務所が考えてくれてたことが分かるから。」
と、クライアントにさらっとアドバイスしていた言葉がずっと残っている。
(クライアントに言っているようで、建築設計に関わるコチラに刺さってる…)

私が伺ったのは、「奇跡の一本松の根」展(会期終了)のとき。
地下には、東日本大震災の津波が襲った中で唯一残った松が展示されていました。
写真の両サイドに人がチラリと写っていますが、こんな巨木がどうにか残ったほどの津波だったのか。と思うと言葉にならないという陳腐な言葉しか出てきませんでした。福井


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