構造【荷重・外力/必要保有水平耐力】

構造設計

  • 日本の構造設計は「2段階」

    1. 許容応力度計算(1次設計)
      「部材の許容応力度」を確認

    2. 保有耐力計算(2次設計)
      「柱や梁の曲げ降伏」「せん断破壊」を確認

保有耐力計算

  • 計算手順

    1. 大地震時の水平力に対して「柱や梁の曲げ降伏」「せん断破壊」の確認

    2. 建物の「保有する耐力」と「必要とされる耐力」の比較

    3. 建物の「保有する耐力」が「必要とされる耐力」を「上回る」ことの確認

  • 「建物が保有する耐力」:保有水平耐力(Qu)

  • 「必要とされる耐力」:必要保有水平耐力(Qun)

  • 地震の大きさによって「2段階」の検討を行う

    1. 中地震動:標準せん断力係数(Co)を「0.2」以上

    2. 大地震動:標準せん断力係数(Co)を「1.0」以上

  • 塑性変形能力が「高い」:引張鉄筋比(pt)を「小さい」

  • 保有水平耐力:耐力壁の「せん断破壊」が生じた時点の「層せん断力」
    ※せん断破壊する耐力壁を有する階

※どの程度の力が作用すれば「建物が壊れる」のかを検討

21081、30141、03143

合格ロケットのコード

必要保有水平耐力(Qun)

  • 下式で算定
    $${Qun = Ds・Fes・Qud}$$
    ・Ds:各階の構造特性係数
    ・Fes:各階の形状係数
    ・Qud:各階に生ずる大地震時の地震力

構造特性係数(Ds)

  • 建物の変形性能(いかに地震力を吸収するか)によって算定する「低減」係数

    1. 建物がすぐに壊れる場合:Ds値は「大きい」
      「せん断破壊」「座屈」等

    2. 建物が地震力を効率的に吸収する場合:Ds値は「小さい」
      「塑性ヒンジの発生」「全体崩壊形」「曲げ破壊」等

  • 「Ds」の数値
    S造:Ds=0.25~0.50
    RC造:Ds=0.30~0.55

  • S造の純ラーメン構造の場合
    最低の構造特性係数Dsは「0.25」以上のため、他の階に合わせて全体の構造特性係数Dsを「0.3」として保有水平耐力の検討を行ってよい

  • 硬い建物:Ds値は「大きい」

  • βが大きい:Ds値は「大きい」
    $${β =\frac{{耐力壁の水平耐力の和}}{保有水平耐力}}$$
    ※β:「耐力壁の水平耐力の和」の「保有水平耐力」に対する比

16202、18222、20211、23144、23244、24262、26262、28244、30144、01263、02242

合格ロケットのコード

形状特性係数(Fes)

  • 「平面的」「立面的(高さ方向)」な形状によって算定する「割増」係数
    ※建物のバランスによって建物の耐力が変わる
    ・バランスが良い:Fes=1.0
    ・バランスが悪い:Fes=1.0以上

  • 以下の場合は「Fes」を「1.0」より大きくする
    剛性率が「0.6」未満
    偏心率が「0.15」超える

※ある階の「偏心率」が大きい場合や「剛性率」が小さい場合は、ある階「のみ」の割増で良い(全体の割増は必要ない)

19213、25252、28242、30254、02243

合格ロケットのコード

部材の種別

  • 付着割裂破壊する柱:FD

  • 平均せん断応力度(τu)が「小さい」:靭性能力が「高い」
    ※せん断破壊が生じる可能性が「減る」

  • 部材種別の靭性能力を上げる:「τu」を「小さく」する
    ※「コンクリート設計基準強度(Fc)」に対する「メカニズム時の平均せん断応力度(τu)」の割合が「0.2」以下

覚え方
脆性的な破壊する部材はダメ(D)な部材(FDやWD)
「FA」や「WA」は、性能がエェ(A)

20143、22141、22144、22142、22143、30142、30143、03144

合格ロケットのコード

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