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中華料理のメニューで学ぶ中国語!中国各地の特色もあわせて紹介!

さまざまな味付けを楽しめる中国料理ですが、そのメニューの豊富さも非常に魅力的なものです。実は、日本語を勉強する人も、日本料理が好きな外国人は日本語の上達も早いと言われることもあります。やはり、食への理解により、その国の文化だけでなく、言葉も理解しやすくしてくれるのかもしれませんね。ここでは、中国語の学習にも役立つ、中国各地の料理の中でも代表的なメニューを紹介しましょう。

中国を代表する四大料理のメニュー

北京料理(中国語:京菜(jīngcài))

・北京烤鸭(běijīng kǎoyā):北京ダック
・涮羊肉(shuàn yángròu):羊肉のしゃぶしゃぶ
●ちなみに、とは鍋の中で肉を浸しながらかき混ぜる動作になります。

中国北方料理の定番 https://www.flickr.com/

・葱爆羊肉(cōngbào yángròu):子羊肉とネギの炒め物
●ここで言う、とは、炒(chǎo)よりも強い火や油にて短時間で一気に加熱することを指します。

・馒头(mántou):マントー
●「饅頭」と書きますが日本のそれとは異なり、例えるなら、肉まんに肉のあんの入っていない密度の高い蒸しパンであり、北京を含んだ中国北方では米の代わりに主食として食べられます。

・杏仁豆腐(xìngrén dòufu):杏仁(あんにん)豆腐
●日本では、一般的に香港スイーツとして知られていますが、本来は夏場に食べることで体の熱気を消す薬膳料理の1つとなります。

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上海料理(中国語:沪菜(hùcài))

・大闸蟹(dàzháxiè):上海蟹
●このという字は、蟹を捕獲するために川などに仕掛ける竹製の梁(やな)(中国語:竹闸(zhúzhá))に由来するという説もあります。

小ぶりだが味わい深い https://www.2amok.com/

・清蒸桂鱼(qīngzhēng guìyú):ケツギョの姿蒸し
●ここでいう清蒸とは、食材に余分な調味料を加えずに丸蒸しする調理法です。

・八宝饭(bābǎofàn):八宝飯
●一見するとご飯ものの料理ですが、どちらかと言えば、具沢山なご飯を蒸したスイーツであり、お祝い事などでよく食べられます。

広東料理(中国語:粤菜(yuècài))

・咕咾肉(gūlǎoròu):甘酢豚
●別名、糖醋排骨(tángcù páigǔ)。ちなみに、日本の一部地方でもスーパイコと言う名の中国料理として存在しており、糖醋排骨の後ろの3文字「醋排骨」が訛って「スーパイコ」になったと言われています。

日本人にもお馴染みの味 https://www.douguo.com/

・蚝油牛肉(háoyóu niúròu):牛肉のオースターソース炒め
・蟹肉炒蛋(xièròu chǎodàn):ふんわり風味の蟹玉

・云吞面(yúntūnmiàn):ワンタン面(日本のワンタンの発音は広東語の発音から来ています。)
●中国語の普通語からの本来のボキャブラリーから言えば、馄饨面(húntúnmiàn)ですが、現地では広東語表記の「云吞」の普通語発音をそのまま使って呼ぶことも少なくありません。

四川料理(中国語:苏菜(sūcài))

・麻辣豆腐(málà dòufu):(日本でいう)麻婆豆腐。
●日本の麻婆豆腐と比べると甘みがほとんどなく、文字通り舌が痺れるような辛さが特徴です。

・回锅肉(huíguōròu):ホイゴーロー(味付け調理済の豚肉を使った肉野菜炒め)
●ここで言う回锅とは、一旦調理した食材を再度鍋に戻して調理するという二段階の調理動作を指し、そのため、一般の素材の味を生かした肉炒めとは性質が違います。

癖になる辛さ https://www.jianshu.com/

・宫保鸡丁(gōngbǎojīdīng):細切れ鶏肉とピーナッツと野菜の炒め物
●非常に強い火を使って仕上げることから、宫爆鸡丁(gōngbào jīdīng)と呼ぶ場合もあるでしょう。

・鱼香肉丝(yúxiāng ròusī):中国の調味料である鱼香で味つけした肉の千切り炒め
●このタイプの有名な派生料理として、鱼香茄子(yúxiāng qiézi)がありますが、これは肉の代わりに茄子を切ったものを炒めたものになります。

・棒棒鸡(bàngbàng jī):バンバンジー
・担担面(dāndānmiàn):担々麺

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その他地域の有名料理

江蘇料理(中国語:苏菜(sūcài))

・扬州炒饭(yángzhōu chǎofàn):揚州チャーハン
揚州発祥の五目チャーハンですが、肉も海産物も野菜も調理に使っていることから、栄養価は一般の中国チャーハンよりも高いと言われ、現在では中国チャーハンの代名詞のようになっています。

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・水晶肴肉(shuǐjīng yáoròu):煮凝り豚脚肉
●出来上がった後に非常に独特な艶が出ることから、水晶の名が含まれています。

・狮子头(shīzi tóu):ミートボール
●日本のミートボールと食感や味付けが似ており、江蘇省出身者の家庭料理としてもよく食べられます。日本のものと比べると、狮子头(ライオンの頭)の名前の通り、かなり大ぶりです。

浙江料理(中国語:浙菜(zhècài))

・龙井虾仁(lóngjǐng xiārén):龍井茶風味の蝦炒め
●元々、龙井の茶名は、浙江省の湖、西湖(xīhú)の西のほとりにある杭州市龙井村(hángzhōushì lóngjǐngcūn)で生産されていたことにちなみます。

芳醇な味わいの一品 http://www.meichubang.com/

・八宝菜(bābǎocài):はっぽうさい
・东坡肉(lóngjǐng xiārén):豚の角煮。
●古代中国の詩人、苏轼(sūshì)が考案したと言われ、一般的な日本人が想像する最もメジャーな中国角煮です。

湖南料理(中国語:湘菜(xiāngcài))

・红烧肉(hóngshāoròu):豚肉の赤煮(醤油を中心に複数の調味料を使います)。
●湖南省出身の政治家、毛泽东(máozédōng)の大好物であったのは有名な話です。

お酒にもよく合う https://www.douguo.com/

・辣椒炒肉(làjiāo chǎoròu):唐辛子と豚肉の炒め物
・酸辣汤(suānlàtāng):サンラータン(オードブルに出される、酢の味と唐辛子の味をベースにしたトロトロスープ)
●この酸辣とは、酸味があって辛いことを意味しますが、実際のところ辛さをそれほど感じない人も多いようです。

福建料理(中国語:闽菜(mǐncài))

・青椒肉丝(qīngjiāo ròusī):チンジャオロースー(ピーマンと肉の千切りの炒め物)
●この料理の別タイプで非常に有名なのが青椒土豆丝(qīngjiāo tǔdòusī)で、肉の代わりに土豆丝(ジャガイモの千切り)を使って調理します。

・佛跳墙(fótiàoqiáng):フォーティヤオチアン(海産物や肉を一緒にじっくりと煮込んだ高級な中国スープ)
この名称は「その美味しそうな香りに釣られ、修行中の和尚ですら我慢できず、寺の塀を飛び越えて来てしまう」、という中国の詩に由来します。

具だくさんの高級スープ https://www.douguo.com/

山東料理(中国語:鲁菜(lǔcài))

・木须肉(mùxūròu):キクラゲと豚肉と卵の炒め物
●日本人にも食べやすい味付けで、ちなみにキクラゲは、木耳(mù'ěr)と呼びます。

ご飯が進む美味しさ https://www.sohu.com/

・糖醋鲤鱼(tángcù lǐyú):鯉の甘酢あんかけ
・葱烧海参(cōngshāo hǎishēn):ナマコのネギ油炒め
●調理法の1つである、は実に奥が深く、ここでは一旦お湯で煮た後に再度油で炒める意味があります。

まとめ

今回ご紹介したものは、比較的日本人にも馴染みやすいものばかりですが、実際は中国各地に数えきれないほど多くのメニューが存在しています。

そして、中国の料理名には食材の名前だけでなく、調理法まで的確に表記されているものや、さまざまな蘊蓄を含んだものが存在しているのです。やはり、いろんな料理を食べて好きになることで語彙力が向上していくのはごく自然なことかもしれませんね。