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老害、昔を振り返る その3

老害、昔を振り返る その1
https://note.com/arcanine/n/nb465d938f3fb

老害、昔を振り返る その2
https://note.com/arcanine/n/nb310a751b241

単体でも読めますが、未読の方は、その1、その2からお読みください。

今回は2003年秋~2004年春の話になります。2004年夏まで語る予定でしたが、ちょっと量が多くなったので分割します。

カードプールとしては、強化拡張パックex1「マグマVSアクア ふたつの野望」ランダム構築スターターまでです。

1.バトルロード オータム★2003

2003年10月13日-11月30日 「バトルロード オータム★2003」開催!
東京、大阪、名古屋の3会場で開催。入賞者には勝利のリングが配布された。


例年オフシーズンの時期ですが、この年からちょくちょくイベントが行われるようになりました。ちなみに僕は遠征するお金がなかったので不参加です。

大会期間中の10月24日に強化拡張パックex1「マグマVSアクア ふたつの野望」が発売されており、大阪、名古屋会場では使用可能でした。ここでは、発売後の環境を語りたいと思います。

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前回、僕が予選で散ってしまったため語り損ねてしまいましたが、バトルロード サマー★2003環境では、バシャレックとサーナイトの一騎打ちといった感じの環境でした。ジュニアではサーナイトが日本一。シニア、マスターではバシャレックが日本一になりました。

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ジュニアのサーナイトデッキでは、その2で解説したメタモンでバシャレック対策がされていたようです。
結果から見ればバシャレックが環境を制したといった感じでしたが、この状況でまさかの・・・。

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バシャレックを強化するカードが登場しました。
ベンチポケモンを呼ぶ手段がポケモンリバース(ポケモンキャッチャー)ぐらいしかない環境で、ベンチポケモンを攻撃できるバシャーモexを手にしたバシャレックは1強と呼んでも差し支えないレベルで強化されました。具体的な大会結果は、手元にデータが残ってないですがバシャレックがバシャーモex登場後の大阪、名古屋会場ではバシャレックが一番勝ってたデッキだったと記憶してます。


ついでなので「マグマVSアクア ふたつの野望」のカードを少し紹介します。

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この後、多くのデッキに積まれることになるノコッチが登場。現在と違って、先攻でもワザが使えたので、ワザによる展開は普通に強力でした。ただし、発売直後は評価が低くその有用性が評価されるのは、しばらく後のことになります。

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ツメの化石、ねっこの化石に続いて、なにかの化石が登場しました。これによって、気絶しない壁を12枚積めるようになってしまいました。

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活躍するのは、もう少し先になりますが、非エクの強化カードとしてWレインボーエネルギーが収録されたのもこのエキスパンションです。

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また、パック名であるマグマ団、アクア団のポケモンも数多く収録され、これらをテーマにした 構築済みデッキ「マグマ団 ハーフデッキW」構築済みデッキ「アクア団 ハーフデッキW」も発売されました。マグマ団は登場当初はあんまり評価されてませんでしたが、後に評価が覆ります。アクア団は残念ながら…。

2.オフシーズン(とかれた封印、ランダム構築スターター)

2004年1月16日 ポケモンカードゲームADV 第4弾拡張パック「とかれた封印」発売!
2004年3月19日 ランダム構築スターター リザードン★炎、カメックス★水、フシギバナ★草発売!

さて、ここまでポケモンexが環境を支配してましたが、とかれた封印でその状況に待ったをかけるカードが登場します。

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ソーナンスに続く2体目の「しんぴのまもり」持ちのポケモンとして、キュウコンが登場しました。進化ポケモンということで「進化前のロコンを倒されたらしんどいのでは?」と思われがちですが、進化前のロコンが「かくせい」を持っているので、ワザでキュウコンに進化することができます。

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ポケモンexへの新たなメタカードとして、砂漠の遺跡が出ました。サンムーンシリーズで同様の効果の戒めの祠がありましたが、この当時はゲームスピードが今より遅く、HPも半分程度しかなかったので、戒めの祠の倍ぐらい強かったです。また、HP90以下のポケモンexは砂漠の遺跡の効果を受けないので、ポケモンexでHP90以下であることにメリットが生まれました。

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ふしぎなアメや化石系も強すぎると判断されたのか、メタカードが実装されました。

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サポーターでは、ダイゴのアドバイスが登場。現環境のエリカのおもてなしと似た効果ですが、ダイゴは「手札7枚以上なら使えない」なのでエリカより条件が緩いです。登場当初からトップクラスに性能が高いカードでしたが、先ほど紹介したノコッチがよんでにげるをした返しは確実に4枚以上引けるため、この後更に評価をあげます。


とかれた封印は、スタンダードの環境を変えるには至りませんでしたが、ハーフに大きな影響を与えました。いくつかデッキ紹介します。

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カイリキー+キュウコンを組み合わせたデッキ。カイリキー、キュウコン、砂漠の遺跡でポケモンexに強く出れる。

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前環境の覇者、レックウザexとキュウコンで炎エネルギーを共有できるので、こちらの組み合わせもよく見られました。

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マルノーム+ランターンデッキ。通称野村。
どちらのポケモンもWレインボーエネルギーと相性がよくコスパのいいワザを持ってる。どわすれもハーフだと結構刺さります。このデッキは最初はさほど数を見ないデッキでしたが、徐々に評価されて数を増やしていった記憶です。

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その後、大会2日前にランダムスターターで登場したカメックスexもハーフデッキで活躍してました。エナジーレインは非常に強力でしたが、当時はまだ相棒が定まってなかったイメージです。

3.バトルロードスプリング★2004(九州大会)

2004年3月21日-4月4日 バトルロードスプリング★2004開催!
今回の特徴は当日参加型であったため、入賞以上の成績を残すまで何回でも出場できた。
地区大会で入賞した選手は、夏のイベント「バトルロード サマー★2004」公式トーナメント本選出場権が与えられた。


予選は、一定時間試合を繰り返し時間内の合計勝利数が多い順から何名が抜ける形式でした。

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今回の使ったデッキはマグマ団のグラードンを軸にしたデッキでした。高いHPに加えて、ちょくげきだんでダメージを与えながらすりつぶすで大ダメージを出す隙のないワザ構成は非常に強力で、非エクながらポケモンex並のスペックを持ってました。ハーフデッキでパワーセーバーを解除することは厳しいかと思われましたが、実際試してみると意外といけたので、組んでみることにしました。

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デッキを作り始めた当時、ハーフ環境はポケモンexの全盛期でしたので、相方はシンプルにポケモンexに強いかみちぎるを持っているマグマ団のグラエナを採用しました。かけぬけるもポケモンex相手限定にはなりますが、砂漠の遺跡とあわせて20ダメージを与えてすりつぶすの条件を満たすことができましたし、それ以外相手でもダメージ調整に使えて強かったです。

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マグマ団のワザマシン01もエネルギーは手貼りが基本のハーフでは非常に有効なカードでした。ダメージも入るので悪エネルギーのダメージ追加効果もあわせて20ダメージあたえて、マグマ団のグラードンのすりつぶすのダメージ追加条件を満たすことができました。

ポケモンex並のスペックを持ちながら「しんぴのまもり」で止まらないマグマ団のグラードンは非常に強力で、実際勝率もかなり良かったです。これまで3シーズン連続でハーフデッキに泣かされてきましたが、バトルロード スプリング★2004では自信をもって予選に臨むことができました。


次に本選用のスタンダードデッキです。正直こっちはバシャレックが強すぎて、どうしようもないだろうなと思ってましたが、ランダムスターターの発売で状況がガラリと変わります。

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カメレアコロロの登場です。エネコロロのエナジードローでエネルギー捨てて手札を増やし、、レアコイルのじきコントロールでエネルギーを手札に回収。回収したエネルギーをカメックスのエナジーレインで加速して、場のエネルギーの数だけダメージが増えるレアコイルのマグネットフォースで攻撃するという一切無駄のない美しいシナジーを持つデッキです。

全く新しいタイプのデッキだったため、当時大会開始前に組めてたプレイヤーはさほど多くなかった記憶です。そんな中、僕はとある事情でいち早くこのデッキの存在に気づくことができました。

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レアコイル推しのNomaさんがこんなデッキを組んでるの見てたんですよね。エネコロロとレアコイルの組み合わせは強いけど、「相方がバシャーモじゃあレアコイルとトラッシュのエネの取り合いになってイマイチ噛み合わせ悪いな~w」と思ってたんですが、エネルギーを手札から加速するカメックスexが来たとなれば、話が変わります。試しに組んでみたら、間違いなく次の環境をとるだろうと言えるレベルでパワーの高いデッキでした。

世間で広まる前に、さっさと大会に出た方がいいと判断したのもあり、バトルロード スプリング★2004で一番スケジュールの一番早い九州大会に乗り込むことにしました。

予選では、ほとんど負けなかったので勝率9割超えてたと思います。念願の予選突破を果たし、1年半ぶりに決勝トーナメントに進むことができました。しかし、決勝1回戦でまさかのカメレアコロロミラーを踏んで負けてしまいました。16人中3人しかいなかったのに・・・なぜ初戦から・・・。

前述のとおり、今回は複数会場に参加することができたので、10日後の中国四国大会に向けて気持ちを新たに準備を始めました。


4.バトルロードスプリング★2004(中国四国大会)


次の大会まで10日間と時間があまりなかったので、予選のハーフデッキは手応えがあったマグマ団デッキで続投。

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ただし、レックウザexが数を減らしつつあり、代わりにマルノーム+ランターンが数を増やしてきそうな気配があったので、当日はマグマ団のグラエナとマルノームの弱点を突けるマグマ団のネンドールを様子を見ながら使い分けることにしました。
(予選は何度も列に並びながら数をこなす形式なので途中でデッキ変更できる)


本選用のスタンダードは、僕が参加した九州大会と同日の関西大会でカメレアコロロが結果を出して流行り始めてて、どんどん数を増やしていた印象でした。よってミラー対策を施すか、新しいデッキを準備しないといけませんでした。しかしミラー対策は結局まわったもん勝ちといった感じで特に思い浮かびませんでした。

そこでカメレアコロロに勝てるデッキを考えてみることにしました。まずレアコイルに殴り勝つことを考えないといけませんが、レアコイルが序盤に出せる火力や、カメックスexから殴ってくるパターンも考えると、HP90以上はあって、レアコイルを一撃で倒せるようなポケモン・・・。

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ん・・・?おまえか?


そこに至ってさえしまえば、公式が用意したテーマデッキだけあって構築は容易でした。

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メインアタッカーのマグマ団のグラードン。なかまをよぶで展開役にもなれて、レックウザexをワンパンできるマグマ団のザングース。

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エネを移動できるマグマ団のネンドールとトラッシュから自分にエネルギーをつけれるマグマ団のバクーダの組み合わせでエネ加速するギミック。

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そして、それらを補助する豊富なサポートカード達。

ポケモン(16)
4 マグマ団のグラードン
4 マグマ団のザングース
3 マグマ団のネンドール
2 マグマ団のヤジロン(ダブルスピン)
2 マグマ団のバクーダ
1 マグマ団のドンメル

トレーナー(26)
4 オーキドはかせの研究
4 マグマ団の男
2 ダイゴのアドバイス
2 TVレポーター
2 マグマ団の女
2 マツブサ
2 ハギ老人の思いやり
2 ポケモンいれかえ
3 マグマ団のモンスターボール
3 砂漠の遺跡

エネルギー(18)
6 闘エネルギー
1 超エネルギー
3 レインボーエネルギー
4 悪エネルギー
4 マグマエネルギー


こうして完成したのがこちらのデッキ。うろ覚えの中からの再現ですが、大体こんなレシピだったはずです。

地底探検隊が採用されてないですが、当時4枚から2枚選ぶよりもマグマ団の男で4枚ドローした方が強いと考えていたこと。また地底探検隊を採用しないことで、デッキ内の全てのカードをADV以降にできて白枠統一になるからカッコイイという若気の至りでした。同じ理由でモノマネむすめも採用されてなかったと考えられますが、エネコロロ強い環境だから明らかにあった方が強かったですね。

とりあえず手持ちのカメレアコロロやバシャレックと戦わせてみたところ、普通に勝てる。ハーフで使ってるときからスペックの高さを感じていましたが、まさかこれほどとは・・・大した奴だ。もしかして環境トップになれるんじゃないか?

こうして迎えた中国四国大会。デッキはまさかの予選本選ともにマグマ団。予選は難なく突破して、決勝トーナメントの初戦でまたもカメレアコロロを踏むものの、死ぬほど練習した対面だったため何の問題もなくあっさり撃破。そのままの勢いで優勝決めました。ちなみに公式大会でマグマ団というデッキタイプが優勝したのはこれが初めてでした。今後、使用者が増えていき環境入りしていくことになります。

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念願の勝利のリングを手に入れました。当時としては唯一のサイド落ち対策ができるカードでした。それにも関わらず公式大会で入賞するしか入手手段がなく、金の力にものを言わせて入手したところで、「公式大会入賞者のみが使うことができる」というテキストのせいで使用不可能という鬼畜っぷりでした。まあ、この時代そんなにピン挿しのカードは入らなかったので、わざわざ対策するほどのものではなく、そんな問題になりませんでしたが・・・。

5.オマケ -競技への意識を持ったわけ-

―デッキの中をサーチ中―

「あ、ここカード固まっとるやんけ~。並べ替えて散らしとこ。」

はい、有名なやっちゃダメなヤツですね。

実は、バトルロード スプリング★2003九州大会の決勝トーナメント1回戦、カメレアコロロのミラーマッチのときに、対戦相手にこれやってて指摘されました。当時は全然その辺の意識足らなかったんですけど、これをきっかけに色々考えるようになったからよかったなーと思ってます。

まあ、僕にこれを教えてくれた対戦相手の方。後にファーストチケットトルネロス事件起こして出場停止食らってるんですけどね。

今回は以上です。次回は2004年夏を予定してます。





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