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nowhere,anywhere

悲しみを語るとき、根底にある愛が香る気がする。
怒りを語るときには、悲しみを。
愛を告げるときには、沈黙の中に祈りと孤独の星霜を。

その上に広がる空とやがて咲く花。
花を愛でる指先、空の掌が、諦め、掴めなかったもの。
その掌へ、渡したいものは。

沈黙も伝えることも等しくできるだけ優しいものでありたい。
できるだけ。
差し出す場所は、愛する人達がいる同じ世界の中だから。

悲しいより前、憤るよりも手前で。
伝わるように丁寧に。
或いは語らないこと。
根元が愛ならそれが屈折することなく。

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