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レトロゲームブームに乗って、偽物が急増していると言う話

近年、レトロブームというやつが到来しているらしく、ゲーム市場もレトロゲームと言って復刻ゲームラッシュが続いています。
そんなゲーム市場に偽物が急増しています。
今回は、ゲームの偽物とはどんなものがあるのか、ゲームを買う上で注意したい点を話していこうと思います。

ゲームの偽物の今

ゲームの偽物といえば、昔は秋葉原の裏路地に週末になると現れる露天商が売っているという印象がありました。
最近はというと、個人が転売目的で違法なコピー品や改造ゲームをメルカリやヤフオクで売っているケースが目立ちます。
秋葉原にいた怪しい外国人ではなくて、今は日本人が営利目的で販売していることが多く、海外では偽物ばかりを扱っているところもあり、そういうところから仕入れて転売しているようです。
本物をコピーするだけじゃなくデジタルデータはコピーからコピーも行えるため、本物よりも極端に安く手に入れて転売利益をレトロゲーム好きな人から得ているのが現状です。
偽物もそれなりに需要が出てくるとコピー品であるにも関わらず値段が高いケースもありますが、それでも本物よりもずっと安いのは言うまでもありません。
偽物の多くはファミコンのカセットのようですが、海外で人気の高いメガドライブのゲームも偽物は多く出回っています。

取り締まりはある

先に言っておきますが、コピーゲームを営利目的で売っていて検挙される例はたくさんあります。個人で輸入して手に入れるのは見逃してもらえても、不特定多数から利益を得る行為は見逃してもらえるとは到底思えないので、ちょっとでもフリマ、、、と思った人は注意してください。

偽物が多いゲームのゲーム機

偽物が多いゲームで多いのはファミコンです。
ファミコンのカセットは日本のゲームも海外のゲームも人気があります。
最近ではスーパーマリオブラザーズの未開封品が、7300万円という値段がついてオークションで落札されるという記事を見ました。
ファミコンのゲームではプレミアムがついたゲームはもちろんのこと、1つのカセットでいくつものゲームを遊べる(n in 1)と呼ばれるゲームカセットも出回っています。
また、改造ゲームの〇〇アーケードと呼ばれるものをカセットに入れて売っているケースもあります。(この改造についてはまた特集します)
ファミコンの次に多いのはメガドライブです。海外では今もハードが生産されているという話を聞きますし、人気のあるゲーム機なのでコピーゲームも多く出回っています。
さらに、メガドライブではプレミアムゲームも多いのでそれらの偽物も多いです。
それ以外では、ニンテンドーDSやゲームボーイアドバンスが多いです。
これらのゲーム機用には(n in 1)が多いですが、人気タイトルは単体のコピーもあります。
レトロゲーム機ではPCエンジンのコピー品もありますし、比較的新しいゲーム機ではコピー品か定かではないですが、PS3の海外版のゲームで正規品ではないと疑われるゲームも確認しています。

偽物はどのようなものがあるか

偽物はマニアを自称する人でもわからないようなものもありますし、単純に見て偽物とわかるものもあります。
プレミアムゲームの偽物は多いのですが、相場が2万円なのに販売額が数千円というものは私が確認した範囲では100%偽物です。
本来その機種で出ていないゲームが売られていることがありますが、これも偽物です。
具体的に挙げると、ファミコン用のギャプラスのカセットが偽物です。
ファミコンカセットのギャプラスは発売されていませんが、カセットの販売はたくさんあります。これは、ギャプラスを忠実に再現してファミコンの実機で動くように作られた製品があるからです。
SteamやNintendo Switchでダウンロード販売や無償で配られたファミコン用ギャプラスがそれです。

これのプログラム部分を抜き出して、カセットに入れて販売されています。
多くのカセットは実機で動作するようですが、もともと実機で動くプログラムなので動いて当然です。私が確認した範囲では、ファミコン用ギャプラスは海外で千円くらいで売っているようですが、それを転売するような形で日本では1万円くらいで取引されています。
メガドライブで多いのは、海外版と言って売っているものです。確かに元は海外から仕入れているのでしょうが、プレミアムゲームが海外版だから安いというのは考えられません。これもギャプラスと同じように仕入れられて日本で転売されているものです。

他にもある偽物

実際の稼働を確認していませんが、複数のゲームが起動できるゲーム基板で遊ばせているゲームセンターがある様です。
基板の出どころは中国だと思われます。60種類くらいのゲームが入っている基板だと数千円から、数千種類のゲームが入っているものでも15000円くらいから手に入るようで、業務用の筐体へそのまま挿しこんで使える様になっています。
シューティングだけを集めたものや、格闘ゲームだけを集めたものなど複数の種類がある様ですが、メイン基板が同じものではないゲームが収録されていることからエミュレータ基板だろうと推測されます。ゲームもSDカードに収録されているみたいなので、ライセンス品だとは考えにくいです。
この様な製品は基板を買えないコレクターが知っていながら買うものと思っていましたが、レトロゲームブームで古いゲームの需要が高まってゲームセンターでも導入するところがあるのかもしれません。
そこそこ大きなゲームセンターグループも導入しているみたいなので、メーカーがどの様に動くか個人的に注目しています。

偽物の見分け方

どのように偽物と本物を見分けるのか、いくつかのポイントをお話しします。
先に述べたように、プレミアムゲームが極端に安い場合は偽物ではないかと疑っても良いです。
相場で売られていても、海外版と書かれているのは注意が必要です。
また、パッケージがあっても本物と比べて印刷がずれているものや、ファミコンやメガドライブは相当古いゲーム機ですが、カセットが不自然に綺麗なものは疑った方が良いです。
ラベルやカセットに刻まれている文字が本物と同じであるかなどを、注意しながら見ていかないと判別が難しいものもあります。
アーケードゲームの基板も高値で安定していますが、オリジナルの基板自体がコピー品(コピーが当時品)であったり、コピー品がそのままライセンス品になって流通していたりして、コピー品=偽物ではないというのがアーケードゲームの難しいところです。
さらには、スーパーコピーも出回っていて、送られてくるまで偽物と気が付かないケースも見られます。このようなゲームは相場で取引されており、偽物であるのも偽物であるという心象を与えない事があります。
しかも、コピーであるということが写真くらいでは見抜けないほど精巧に出来ているのが原因です。
数十万する基板が偽物だったら、それはガッカリを通り越しますね。
さらに、アーケードゲームは基盤のROMチップだけ交換するということも一般的なので、偽物のROMが出回っています。
ゲームデータだけではなく、BIOSなどの改変ROMも売られています。
BIOSのROMに関しては有志が作った完全オリジナルのBIOSで、無償で配布されているものでした。(配布とそれを利用することに違法性のないものです)
偽物とわかって買う人もいるでしょうが、知らずに買ってしまう人も多くいるでしょう。

騙されないために

偽物に騙されないためには、情報を確保するのが重要です。
本物と偽物の差が小さいほど、情報が有益になります。
情報を手に入れるのは基本だと思っている人も多いと思いますが、偽物の中には最終的にカセットの中身を見てみないと本物かどうかわからない精巧なもあるので、買ってから怪しいと思ったらカセットを分解するまでやらないとダメな場合もあります。
あまり多くはないですが、本物の外側に中身が偽物というものもあります。
見かけた事もないゲームが売られていたり、説明が十分でないゲームだったりする場合には写真だけで判断せずに、実際に販売している人に本物かどうかを確かめてみるのも重要です。
偽物を販売している人は、本物ですとは絶対に言いません。海外版ですとか、友人から譲り受けたものなので確認できませんとか、なんとか誤魔化そうとします。
有名な動画サイトで見かけたゲームだからと安心して買わないというのも大切です。
珍しいゲームと言って紹介されていたり、実際に実機で動くのか検証していたり、あまり意識されることがなく偽物を紹介しているのを見かけました。
それらの動画を投稿している人が悪いというわけではないですが、似た製品があったからと興味本位で買わないというのも1つの方法です。

最後に

ゲームをする側から思うと、手に入りにくいゲームほど遊ばなくても欲しいという気持ちが生まれてきます。また、見たことがないゲームはそれも手に入れて遊んでみたいと思う気持ちになります。
偽物をわざわざ買うことはないと思いますが、オークションやフリマで買う人は気をつけて買ってほしいです。
どうせ買うなら本物を手に入れてほしいなという気持ちで、今回は記事にしてみました。

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