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#短歌

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『冬の忘れ方』 街田青々

『冬の忘れ方』 街田青々



気になっちゃいけないことに気がついて冬がまだまだ続いてしまう

電話とるスピードだったら負けないぜみたいなゲーム無言でTODAY

どこからがガリガリ君か君なのかわからなくなる夏はまだかな

苦しくて笑いすぎてるやっぱあの酢豚はなかった酢豚はなかった

ドーナツの穴に不満をつめこんでまるごと食べる牛乳も飲む

変われないままで光を失えば夢で会えても好きって言えない

ごめんって誰に言ってる?

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『Goodbye and Goodluck』  街田青々

『Goodbye and Goodluck』  街田青々



あこがれはいつも触れれば消えそうな冬の陽だまりの中あつまる

手をたたき思い描いたぬくもりを粉々にして目薬をさす

パステルの夕焼けの中信じたいものだけちゃんと思い出にした

希望へと続く事象にちがいないヘッドライトが照らす粉雪

リハーサルできない事例 愛はほら勢いみたいなとこあるじゃない?

悲しみを言葉で表せないときのもどかしさだけ照らしたひかり

窓ガラス越しに光ったチョコパフェが天使

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『うたの日』16年11月編

『うたの日』16年11月編

反対のホームに君がいないのは優しさだって気がついて、冬『反対』

永遠と呼べば納得できそうな夜ばっかりを回想している『回』

何に慣れ大人になれというのだろう 東西南北どこも徒然『北』

後ろから抱きしめ「俺じゃだめか?」って顔がキムタクならば言いたい『死ぬまでに一度は言ってみたいセリフ』

アイドルの姉妹がほしい それなりにチヤホヤされて楽しそうだし『楽』

ありがとう そんな言葉で片付けて

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『うたの日』16年10月編

『うたの日』16年10月編

君をみる感傷的なまなざしに君は一生気づかなくていい『傷』

頬をうつ金木犀の風の中、風邪をひいたりしていませんか?『風邪』

君だけを見ていたい夜 ふっくらとしてるホルモンタンクが好きだ『だけ』

自らが決めたルールに囚われて身動きできないタイプの夜だ『動』

「見栄張った虚勢なのに…」と本日も心の中で叫んでいます『叫』

あの好きは君に向いてる好きでした トワイライトな記憶の中で『光』

簡単に

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『うたの日』16年9月編

『うたの日』16年9月編

B型に一生あこがれ生きてゆく運命なのかもしれないA型

オンリーワンなんて当然 どうせならきみのナンバーワンになりたい

スカイツリーより東京タワーが好きといってた君に会いたい週末

離れてくのがわかるから離れてくのをみてるしかできないせつなさ

あなたから貰った物は捨ててない バールのようなものも当然

台拭きをダスターと呼ぶ君なので僕はお盆をトレンチと呼ぶ

嫌だったピアノの発表会あとに食

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『うたの日』16年8月編

『うたの日』16年8月編

生温い氷結レモン飲みながら きみと見ている月がキレイだ

目の前の蜻蛉飛び立つ数秒後 たぶんあなたとバイバイをする

ウユニ塩湖のポスターに落書きをしたら父親がほめてくれた

幼日の虫採りにいった夏の日の湿気った夜の匂いがしてる

もしきみの運転がうまくなってたら 違う誰かのおかげだろうね

「そういえば…」それからはじまる現実とまた後悔をしている寝起き

あの頃は寄り道さえも楽しくてフ

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