見出し画像

なってしまったものはしょうがない。それを自分にも他人にもどうしていくか。

コロナ陽性判定を受けて隔離入院していました。
閉所恐怖症だった自分を思い出してしまい、コロナと戦う細胞に比べて自分の気持ちが自分と戦えていなかった。
ようやく自分の心が整い、2週間戦う準備ができた。


<4日目>


朝食が運ばれてきたとき、看護師さんから思いがけない衝撃の言葉が出てきた。

「退院できますけど、どうします?」

「え?」

国の基準では「37.5℃以下が24時間以上続いたところでPCR検査、24時間後の結果で陰性なら再度検査して、さらに24時間後に陰性なら退院」だったはず。

37.5℃以下ではあるものの、37.4℃にはなるし、そもそもPCRもやってない。

ところが、考えたら、病院で配布された基準は、前述のとおりだが、厚労省のHPにあったのは、「発症から10日経って、病状が軽くなってきたら」というものがあった。

俺の発症は22日。10日後は1日。そこから37.5℃以下が24時間。
なるほど、このケースか。

「いつ退院しますか?」

ニュースでは沖縄が爆発的に感染者が増えていて、病床も140%を超えていると見た。

「あれ?俺、一人暮らしでもあるし、一応軽症だから、追い出される?」「せっかく戦う準備できて、自分に強くなれたのに拍子抜け。もうちょっと心を鍛えたいが」

と思ったのは1秒未満。

「でられうなら今日にでも」

と伝えると、朝食が終わってから2時間後には出ろとのこと(笑)
急いで準備をし、ベッド周りを掃除してると、同部屋の人が「俺は出られないの?」と。想定していて、申し訳ないが、こちらも入院前に耐えた身。

ついにこの「隔離」から開放される。

同時に1人部屋で入院していたと思われる男性も退院となって、一緒に出た。


<たった3日ぶりの外の世界>


3日とは思えないが、久しぶりの外の空気。
生ぬるい。台風が近づいているからか。
バッテリーがあがると心配していた車は普通にエンジンが掛かり、買い物にも寄れないまま、家路についた。

久しぶりに感じる家。

「出られるのに出られない」環境。
「出たくても自分では出られない」とは大違いの環境。

家での隔離がまた始まった。
ところが、病院で閉鎖環境にいたせいか、外の空気で頭が痛い。
恐らく気圧ではないか。
院内の気圧を測ったわけではないから確かではないが。
残っている食材と飲み物で、1週間持たせるように、分量とメニューを考える。
家では食事は出てこないが、作るという退屈しのぎはできる。


<結局の経過>


それから数日、自宅待機をしている。熱は37℃前後で、軽く頭痛が続いている。もしかしたらこれが「コロナ後遺症」なのかもしれないが、もともと肩こりや眼精疲労の頭痛持ちなので、どっちかはわからない。


22日に発症してから

22日:朝から病院、診断後すぐに自宅待機
23日:自宅待機
24日:自宅待機
25日:自宅待機
26日:自宅待機
27日:仕事
28日:朝から病院、診断後すぐに自宅待機
29日:自宅待機
30日:自宅待機、陽性判定
31日:隔離入院
1日:隔離入院
2日:隔離入院
3日:退院許可、自宅待機
4日:自宅待機
5日:自宅待機
6日:自宅待機
7日:自宅待機
8日:自宅待機
9日:自宅待機予定
10日:自宅待機予定
11日:確認検査
12日:結果次第で社会復帰


病院へ行っている、帰ってきている間以外は、21日間「隔離」の状態ということになる。
「自分の症状」よりも「周りに広げないこと」。
沖縄ではその後、爆発的に感染者が増えている。
高齢者の多い土地柄、年配の方や、基礎疾患がある重症化の可能性がある人に移さないことが一番だと思っている。

でも、目に見えない、いつなるかわからないのが感染症。
それに当たってしまった。

自分が一番反省も後悔も、迷惑をかけた申し訳無さもある。
でも、誰かがなったときに責めることはない。しょうがない。

だけど、なってしまったら。
ワクチンや治療薬がない今、「隔離」が最善策なのはしょうがない。
「隔離」に抵抗がある、閉所恐怖症の人は、ならないように予防をしっかりするにこしたことはないし、なったとしたら、しっかり心構とリラックスをして欲しい。


自分にコロナの抗体ができていたとして、だからといって「俺は無敵だー!!」なんて歩き回ったら、症状に出ないコロナ菌を身につけて振りまきに出ているのと一緒。
恐らく生活スタイルは変わらない。
自分はかからなくなっても、移してしまう可能性はかわらない。
また、元の68日間続いた感染者ゼロの沖縄の安心感を取り戻したい。


そして、この場を借りて、お世話になった病院、看護師、同部屋の皆さんに感謝します。


あともう1つ。
感染したと思われる頃、観光客と思われる方のほとんどはマスクをしていないことが多く見られました。
嫌な気持ちになっていたのを覚えています。
それは開放感ではありません。
県外移動が禁止になっているわけではないので、観光に来るなとは言えないけど、不要不急は控えてほしいし、感染拡大予防はしていただきたい。これは沖縄に限ったことではないし、自分がどうではなく、重症化が出る可能性をみんなで防ぎたいものです。


これにていったん、この記事シリーズは終了します。
なにかのみなさんお一助になれば幸いです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?