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都市農業JAみどりの挑戦~名古屋でアボカド特産化へ

 名古屋市の住宅地帯、緑区に本店を置く緑信用農業協同組合(JAみどり)は、「未来へつなぐ都市農業」と題したリーフレットを製作しました。
 准組合員やこれからの農業を支える農家組合員に向けて、都市化している名古屋市緑区でJAみどりが進めている取り組みや管内農産物の販売所を紹介する試みです。
 リーフレットは、JAみどりが力を入れてきた地元の伝統野菜「徳重だいこん」の復活に向けた取り組みが紹介されています。徳重というのは、緑区にある地名です。いまは地下鉄の駅もできて住宅化が加速しています。
 徳重だいこんは、都市化のなかで長さ40~50㌢、太くて短く、先端が丸みを帯びた昔ながらのかたちを残しています。愛知の伝統野菜を守ろうと、JAみどりは本店などで開催している「やさい朝市」でタネを配ったり、希望する農家にも譲渡して栽培を依頼しています。JAみどり企画管理課に話を伺うと、なかには交雑してしまうこともあり、苦労も多いようですが、地元スーパーで販売されるなど認知度を高めています。
 JAみどりが都市農業を守ろうと取り組んでいるのが、「森のバター」とも呼ばれる栄養価たっぷりのアボカドの栽培です。アボカドを新たな特産品にしようと2020年5月から認定農家を中心に試験栽培を始めています。アボカドの栽培は、肥料や農薬など日々の管理が比較的楽だといわれています。JAみどりの担当者が定期的に指導し、苗木の管理や栽培方法の研修会も続けています。
 実は緑区でのアボカド栽培は、管内の農家の主婦がぜひ作ってみたいと栽培していたのがきっかけです。出荷まで10年かかるそうですが、いま先行して収穫しています。昨今の健康志向もあって、アボカドの評判も高まっており、JAみどりが新たな特産品として注目するきっかけでした。

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