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伊那市の洋菓子店が名古屋に出店~シェフ清水慎一さんの伊那谷へのこだわり

 長野県伊那市で創業75年の「菓匠 Shimizu」が6月、名古屋市中区栄2丁目に出店しました。パリの名店でチョコレートの技術を磨いたシェフ清水慎一さん(1975年伊那市生まれ)が伊那谷の食材を生かした菓子を名古屋・伏見で味わうことができます。

店の外観㊧、お祝いの花、プラネタリウムのスイーツ、ワンちゃんぬいぐるみ?

 店舗は名古屋商工会議所から歩いて数分。名古屋市科学館北の三蔵通沿いのビルの1階にあります。今年3月まで、プラネタリウムの形に似せた洋菓子などで人気を博した「YUWAI」のあった場所に入りました。
 菓匠Shimizuの店内に入ると、開店記念のランの花が目をひきます。かんてんぱぱの伊那食品工業(伊那市)などからのお祝いです。
 ショーケース手前には、YUWAIのパティシエが残って作っているスイーツ「プラネタリウム」(750円)などが並んでいます。奥に伊那谷の食材をふんだんに使った菓子があります。
 人気は「Tigre」(ティグレ)という生チョコ入りのバターフィナンシェです。パンフレットには「国内最高級を誇るカルピス発酵バターを使い、至高の美味しさを味わえる臨界点を見極めて焦がす」という匠の技をアピールしています。1個350円。実際に食べてみましたが、ショコラと上伊那産の原乳とがあいまって、なめらかで口どけの良い菓子でした。
 このほか、南信州・中川村の自社農園で栽培しているメイヤーレモンを使った「メイヤーレモンケーキ燦燦」(330円)もお勧めです。さらに、「仙丈ケ岳(南アルプス)から昇り、駒ヶ岳(中央アルプス)に沈む伊那谷の太陽をモチーフに創作した」という「陽だまりドーナツ」(300円)は、プレーンとチョコレートと抹茶味の3種類の味を楽しめます。
 年配の方にもお勧めなのが、白インゲン豆のミルキーな餡(あん)と伊那谷産のリンゴ、牛乳、ローストしたクルミを使った「伊那谷みるくつつみ 凛菓」(180円)です。お店の竹炭焙煎アイスコーヒー(550円)はもちろん、ホットコーヒーや日本茶にも合います。
 清水さんは2000年に渡仏、有名店で修行し、国内外の大会で入賞しています。2010年に初の著書「世界夢ケーキ宣言!~幸せは家族団らん~」を出版。2011年の東日本大震災後は、被災地の小学校で「夢ケーキプロジェクト」を始めました。この年、8月8日を「夢ケーキの日」として、日本記念日協会から認定を受けています。
 信州に縁のあるみなさん。伊那谷の食材をふんだんに使ったお菓子物語を堪能してはいかがでしょうか。
 営業時間は11時~18時。定休日は火曜、水曜。価格はずべて税込み。
(2022年7月1日)


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