今頃どうしているかな
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以前わたしが受け持っていた子に知的な障害のまったくない子がいました。
#むしろ賢い
おしゃべりもとても上手で不器用さもみられない。多動傾向もありません。一見、どこに発達に関しての凸凹があるのかな?と思うけれど、保育園では毎年クラス替えのたびにパニック。一週間くらい新しいクラスに入れないので自閉的な傾向があるのは知ってました。大きな行事も苦手。ただ、これらは多分あらかじめスケジュールを用意して(簡単なメモでも良いです)それを前もって見せ、心の準備が出来るようにすることで解決すると思いますよ、とお母さんには再三伝えました。
#ひらがなも読める子だったので
SST(ソーシャル・スキル・トレーニング)カードと言って、日常の様々な場面を想定したカードを見せ、その場面に適した行動、言葉は何かを考えトレーニングするためのものがあります。が、それを使ってもほぼ模範解答。だからいつも、もう一回聞いてみる。
「本当にそういう風に言える?」
「実際そんな行動が出来る?」
すると答えは
「言えない」
「僕は、出来ない」
#それじゃぁ困るじゃん!
彼は
「ごめんなさい」
「わからない」
「知らない」
「〜が欲しい(したい)」etc、、、。
というような言葉がどうしても言えない。
「ゲームしたい?」
と聞いても
「別に。先生がしたいならしても良いよ」
わからない問題に当たると
「忘れちゃった」
と10分でも20分でも黙っています。
「わからなかったら『教えて』って言うんだよ」
と伝えても黙ったまま。
「ごめんなさい」
を言うのはもっと苦手。
彼が問題につまずいて黙り込んでしまった時、10分待って言いました。
「小学校に入って、わからないことがあったら先生に聞かないと置いてかれちゃうよ」
「(小学校の)先生には聞ける」
「えー!?こんなに仲良しの先生(私)に聞けないなら、小学校に入ってまだあんまり知らない先生に聞けるわけないじゃ~ん!」
「、、、たしかに」
その後、たっぷり5分以上してから
「教えて」
と小さな声で言えました。そうなれば私は彼を大絶賛ですが、はてさて今頃どうしているかしら?
#ちゃんと聞けてる?
保育園ではもっぱら絵本を読んでいた彼。お母さんには
「偉人伝のような伝記はどうですか?」
とおすすめしたことがあります。
沢山失敗して、それでもめげずに成功した人たちの話を沢山知れば、負けること、間違えること、知らないことを知られてしまうこと、への恐怖も少し和らぐのではないかな、と思って。
お父さんに失敗談を話してもらうのは?と提案したこともありました。失敗してもそれを乗り越えて来た、という身近な人の話はより具体性をもって彼の心に響くのでは?と考えて。
もし可能なら、保育園の先生にみんなの前で彼の得意な事を褒めてもらう、という経験をさせてもらうのもいいかもしれません。それからそれから、、、。
今頃どうしているだろう?と時々思い出します。
「ちゃんと質問できてるかな?」
「お友達にごめんねって言えてるかな?」
幼稚園、保育園時代にもっともっと園と密に連絡を取り合って、その子への関わり方や対処法を共有出来れば良かったなぁと振り返ります。お母さんに託すだけではなかなか難しかった。
一人ひとり抱えている困りごとは違うので、なんとかその子にあった解決法を見つけたいと模索する毎日です。
そんな話もまた今度。
日本ビジョントレーニング普及協会のビジョントレーナーとしてブログ書き始めました。タイトルは
『ススメ!一流ビジョントレーナーへの道!!』
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