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「光る君へ」 第14回 星落ちてなお

ばったり真正面遭遇したソウルメイトだが、そのまま別れる。兼家ついに出家、死去。後継は道隆に決まり、道兼は荒れ繁子に愛想を尽かされる。明子は流産をきっかけに道長の優しさに気づく。
道隆は伊周を出世させる。伊周の妻選びのための歌会の賑やかしにまひろと清少納言も招かれる。まひろは読み書き学習継続中。道長は道隆の「独裁」の前に何もできない自分をもどかしく思う。道隆は定子を中宮にする。


【今日の行成】
「実の父上の喪にも服さぬ道兼様はあまりでございます。」
「普通に考えれば、定子様を入内させた道隆様が跡目を継がれるのが順当で、なるようになったということでございましょう。」
どうした行成、そのオトナ発言は!?
まぁもう妻帯した18歳だもんね。


さて例によって雑な感想を。

  • 今回も正暦元年(990)年。

  • まひろと対面後、上の空の道長。あれは感じ悪いわ。

  • 兼家、関白を辞し、出家決心。後継は道隆に。
    せっかく惟仲が出てるのに、兼家が道隆、道兼どちらにするか相談した話はやらないんだ?道兼を推した有国を冷遇したエピも道隆のイメージ⤵️に使えるんじゃないの?(ヤケ)
    有国出てないから?でも有国の妻(前回出た橘徳子)は出てるんだよな。

  • 激昂の道隆の人の「とっとと死ね!」顔、あんなに表情筋動かせるんだな!

  • いつ作ったのやら謎の祭壇に向かって呪詛する明子。咆哮と共に兼家の扇を載せた台が吹っ飛ぶの、あれはいったい…今日はギャグ回
    今回の演出家は前に平安京俯瞰図をバックにシースルー兼家を大笑いさせた人らしい。道理で!

  • 兼家死去。7月。トドメをさしたのは明子のあの咆哮!?
    そもそも呪詛って犯罪では。この後の伊周のあの件とどう整合性取るの
    明子が兼家死去のこと知ったシーンなかったけど、当然自分の呪詛が原因と思うはずだよね。道長への感情が芽生えたなら責任感じるんじゃ?
    それにしても明子のあんな扱い…高明が草葉の陰で泣いてるぞ。

  • 兼家がいなくなると一気に薄味になる感じ。思えばこれまで登場した人物のキャラ設定で自分含めどこからも異論が出てないの兼家だけだった気がする。
    あ、実資も

  • 兼家の喪中にも関わらず道兼、荒れて女を侍らせ酒盛り。
    …デジャヴ!?義懐と惟成でも見たような。もしかして女性陣同じとか?
    それにしてもヒール・荒れ描写が昭和の表現かつワンパターン

  • そして繁子は愛想を尽かして尊子を連れて出ていく。
    …ってこれ「実家に帰らせてもらいます!」のイメージじゃない!?
    「婿取り婚」なんだから繁子の家=実家に住んでるはずだよね。
    道兼の別名「粟田殿」は粟田山に別荘を持っていたからだけど、そこに常住していたわけではないはず。
    繁子の母は不詳なので住まいは不明(父は師輔)だけど。

  • 「好いた殿御」って嫌味で言っただけ?それとも惟仲のこと!?
    せっかく惟仲出てるんだから(再)この2年後の992年、繁子が惟仲と再婚するとこもやればいいのに。

  • 清涼殿、公卿会議。蔵人頭として伊周さっそうと登場(真顔)。見目麗しいのになんか笑ってしまったw 動きが「能」っぽい水平移動なのがツボだったのかな。このシーンは9月なんだな。

  • 実資と婉子女王のイチャつき場面。うーん。。。
    婉子女王の描き方が思ってたのと違った。ロバート実資だからってコメディパートにしなくていいんだけど。また昭和の酒盛りシーンかと思ったよ。「うた恋い」の婉子女王でイメージ出来上がってるからなぁ…。

  • 伊周の妻選びのためにいいとこの姫を集める…って婚活イベか?ミニ五節の舞か?ここでも「婿取られ」設定崩壊してない?通う前にこんな白昼堂々顔見世興行?が出来るなら、文のやり取りも、いざ通って朝に顔見てびっくりの末摘花みたいなこともありえないよね。
    そもそも御簾の中にいるべきは姫君たちでは…?

  • まひろに聞かれ父元輔の死去を伝えるききょう。
    ドラマのセリフ通り、この年の6月任地肥後国で死去。83歳!

  • たねの父に「余計なことすんな」と言われるまひろ。正論。関係ないけど、たね父の息が白かったな。秋冬の時期の設定なのかな。

  • 道隆、道長が再三検非違使庁の改革案を出していることを批判。民ガー。
    定子様を中宮にする発言に苦言。これを今道長に言わせるのは皮肉なの
    公卿たちも大反対するが、主上の鶴の一声で決定。
    定子様の中宮冊立は990年10月。

  • 道隆の「独裁」か…兼家とやってることは変わらないのになんで道隆のは「独裁」なの?兼家は「星✨」なのに。
    道長、兼家に一度でも物申したか?前回「…(民に)阿ってはいませんが…」と小声でもぐもぐ言ってただけじゃなかったっけ。

  • しかし道隆のキャラ変の経過が描かれないから、ずいぶん極端で唐突に思える。声まで太く低くなってるもんな。この前までは出来のいい愛妻家で鷹揚&雅な嫡男だったのに。


【今日のソウルメイト】
冒頭の対面シーンのみ。
でも約束した「世直し」のためにそれぞれが“意識高い”行動をとる。
…この二人、実はタイムスリップした江戸時代人かなんかなのでは!?
これはSF大河だったのか〜(そう思えばイライラしないかもw)


道長を好人物にするために道隆をその対極の「身内贔屓」「民を無視」「独裁者」として描く。昭和の大映ドラマかアジアドラマかという安直な手法に興醒め。
いずれ迎える悲劇的な結末も「自業自得だ」と思わせたいんだろうな。
枕草子の中の豪放磊落で冗談好きな(そして女性関係盛ん)陽キャ道隆が見たかった。正直、道隆の政治姿勢なんかわからん。
道長がいずれ兼家や道隆など足元にも及ばない権力者・独裁者になるのはわかっているのに現時点での姿をその正反対の好人物として描くのは、今をよく描いて後年の変化ぶりをわかりやすくするため?(なら許すw)
とにかく、今持ち上げるなら、若き日の道長と後年の道長の矛盾、その変化の過程をちゃんと描くんだよね!?
満月〜のシーンでは兼家ばりに空いっぱいに高笑いするドアップ頼むわ。
三条天皇や頼通が配役されてるからその時代までは絶対描くんだろうけど、どうオトシマエ(!?)つけるんだろう?
その矛盾はまた周辺人物の改悪で乗り切るのかね…。

ハード局面が迫って来てるので改めて自戒を込めて。
もともと自分の興味の対象は道長一家ではなく周囲の人たちなので、これまで道長本人の描き方とまひろとのパートは生ぬるい目で見られたんだけど、その周りを下げる手法にはさすがにイラついた。
大事な血縁関係スルー問題とかも…でも主役じゃないから仕方ないんだよな。
歴史ガチ勢の三谷大河でだってそういうとこはあったんだろうし(鎌倉時代詳しくないのでイメージ)。
ただ自分にとってはちょっとアレな創作部分を差し引いても、朝廷シーンや文字でしか知らない人たちの受肉化などで収支はまだ黒字なんである。
赤字転落の危機感はあるが…w
結局、見る以上は創作ドラマだと割り切り、諦め、見たいところだけ見るスタンスで行くしかないんだよなー。
「ドラマはドラマ、創作は創作(呪文)」を唱えながら。
これまでもそうだったし、自分は基本、物事斜め見傾向強めの情緒低め人間なので
文句言いつつもどこか「まぁこんなもんでしょ…」と思ってるところもあり。
ただしその分ここではツッコミ厳しく、勝手なことを言わせてもらうw
なんであれ視聴、noteともに完走が今年の大目標なので今後とも頑張る(?)。
どうかお付き合いの程を。


次回はガイド本によれば、990年後半〜993年ぐらいが舞台のようだ。
ついに一条天皇最終形態で「麗しく」登場。「赤笛」を吹いてた…
史実では結構大きな出来事が起こる。その中でも最大(!?)は993年の源俊賢と行成の「吉夢&仏法の霊験」事件!(事件か?)
…ガイド本には1文字もないが😑
俊賢は992年には蔵人頭になっているんだからいい加減、表舞台に出してくれ。

▪️史実で起こったドラマに関係しそうな出来事▪️
正暦元(990)年10月   定子様中宮に冊立
正暦2(991)年2月 円融院崩御
                        9月 詮子落飾し東三条院に、道綱参議、権記始まる
正暦3(992)年正月 頼通(鶴君)誕生
                         6月 為光(斉信父)死去
         8月 公任参議、俊賢蔵人頭
正暦4(993)年3月 道隆邸で射儀(道長中心に的中)→説話の基に?
         4月 道隆関白
                 7月 俊賢吉夢・行成仏法の霊験、雅信死去
       ※月不詳だけど、この年明子に長男頼宗(巖君)誕生

第15回予告 タイトル、出オチって感じですよね…


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