見出し画像

なぜ格闘ゲームは簡単なのか?

最近、齢30にして格闘ゲーム(ギルティギアストライブ)に入門しました。で、やってみて意外だったんですが、

格闘ゲームって簡単

です。

いや、私は浅瀬でぱちゃぱちゃ遊んでるだけなんですけど、少なくとも「ランクマで勝ったり負けたりして楽しむ」だけならそんなに難しいゲームじゃないと思います。

私のようなゲームド下手クソでも遊べているのが何よりの証拠です。私がどのくらいゲーム下手かというと、友達とパーティーゲームを遊ぶと私が圧倒的に負け越して若干場が気まずくなるくらい下手です。それでも初心者帯(ギルティだと6-8階)で勝ったり負けたりできてます。

では、なぜ格ゲーは簡単なのか?それを説明することで、私のような初心者が格ゲーに入る心理的負担を軽減できればと思います。

対応と押しつけ

未経験者に格ゲーが難しく見える理由はいろいろありますけれども、一つに「反射神経が必要そう」というのは大きいと思います。そこで以下、「格ゲーになぜ反射神経が必要ないのか」に絞って説明していきたいと思います(システムが複雑すぎて覚えられない、とかの話はまた別の機会に)。

そのための準備として、少し抽象的に格闘ゲームを捉え直してみます。

(ここからそもそも格ゲーとは、みたいな私がやるにはおこがましすぎる話になります。格ゲー人口増えるといいなーという気持ちからの犯行なので、おかしなところがあったら経験者の方はやさしくコメントで指摘してもらえると助かります。許してください。)

実際にやり始めて多分こういうことだろうと思ったことなのですが、格ゲーにおける行動は、大きく「対応」「押しつけ」の二つに分けることができます。

「対応」とは、「相手の行動に対して、最適な行動を返す」ことです。主導権は相手にあります。格ゲーはよくじゃんけんにたとえられますが、「対応」はまさしく相手のグーにパーを出して勝つ、みたいなイメージです。


「押しつけ」とは、「相手が何をしようが関係なく、強い行動をとる」ことです。主導権はこちらが握っています。相手がじゃんけんの手を出そうとする前に普通にぶん殴って黙らせる、みたいなイメージです。


具体例で説明しましょう。例えば、相手のジャンプ攻撃をこちらの攻撃で叩き落す「対空」は、典型的な対応の例です。相手がジャンプ攻撃を出しているからこそ、対空を出す意味があるからです。

一方で、いわゆる「ハメ」連携は、極端な押しつけの例になります。「ハメ」は相手が抜けられない(抜け方がわからない)連携ですから、一旦そうなれば相手は無視、自分の都合でボタンを押すだけです。

反応と読み

そして「対応」は、「反応」と「読み」にさらに細分化できます。

「反応」は、「相手がやった行動を実際に確認して、それに勝てる行動を後から出す」ことです。簡単に言うと後出しじゃんけんです。


「読み」は、「相手がやるであろう行動を予測して、それに勝てる行動を出す」ことです。これは普通のじゃんけんに相当します。


これも具体例で説明しましょう。先ほど対空について言及しましたが、例えば相手のジャンプを目で見て確認し、その後昇竜拳などを入力して落とす、というような対空は「反応」の例になります。

一方、同じ対空でも、どうせ相手がジャンプしてくると予測したうえで、あらかじめ垂直ジャンプして進行軌道上に攻撃を置いておくというのは「読み」です。

格ゲーの3/4に反射神経は必要ない

さて、私の言いたいことがおわかりいただけたでしょうか。

こう整理してみると、実は格ゲーの操作のうち、反射神経が要求されるのは、「反応」して「対応」する場合だけです。超乱暴な計算で言えば、「対応」と「押しつけ」で半分、「反応」と「対応」でそれをさらに半分ですから、掛け算すると実に1/4のみであるということになります。

そして私がぱちゃぱちゃ遊んでいるGGSTの初心者帯に限っていえば、「反応」して「対応」する行動の割合は5%あるかないかだと思います。私の場合、試合中90%くらいは練習したハメやコンボを正確に繰り出すこと(押しつけ)を考えており、9%は相手に読まれないように行動を散らすこと(読み合い)を考え、「反応」している割合は1%もないです。

もちろん、本当に強い人は「反応」して「対応」します。そういう人はカッコいいです。ですが、繰り返すと初心者帯で勝ったり負けたりするだけであれば、必要な反射神経はほぼゼロなのではないかというのが今の所の実感です。

なので、お気持ち長文の山に臆せず、おとなしくブリジットに釣られればいいと思います。たぶん次の調整でブリジット強くなるしね。GGST楽しいよ!

補足

「対応」と「押しつけ」はきれいに分けられるわけではなく、本当はグラデーションを作っています。中間段階がいろいろあります。

例えばまっすぐ相手に飛んでいくのではなく、フェイント的な飛び方(垂直やバックジャンプの降り際に空中ダッシュ、など)を混ぜることで対空のタイミングをずらす行動は、「ジャンプ攻撃を通して主導権を取りたい」という意味では押しつけですが、「相手の対空を妨害して自分の行動を通す」という意味では対応です。

「反応」と「読み」も排他的な区分ではありません。「格ゲーと反射神経」というテーマでよく出てくる「意識配分」というのは、「相手の行動を読むことによって、反応しやすくする」ことだと思います(私は全然できませんが……)。つまり、読みで反応を補うということだと理解しています。

あと使用キャラが梅喧なのもありそう。梅喧は「押しつけ」が強いキャラなんで、だからこそ楽しめてるのもあるかもしれない。ゲーム下手な人はそういうキャラを選ぼう。

冬コミで『〈エロマンガの読み方〉がわかる本6 特集:台湾エロマンガの世界』出すから買ってね。『〈エロマンガの読み方〉がわかる本5 特集:男の娘』『エロマンガベスト100+』もよろしくね。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?