記事に「#ネタバレ」タグがついています
記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。

「ヒーロウ・イン!」まとめ

※暴力表現/性描写あり※
#現代ファンタジー /ヒーロー/アクション/ラブコメ/男女バディ/人外/変身/TS#
152,500 字



ネタバレ注意


以下、最終話までの感想になります。


 最終話まで読んで浮かんだのは変身というより変化という言葉でした。そして変化というのは選択なのだということ。
 
 序盤での宣言通り変わっていく直也。そして最後の変化手前で止まった兎羽歌も、実は一番最初からの最大の変化を選んだのだと思います。
 
 最終話を読んだ時、姿こそ変わっても何も変わらなかった白スーツ。まだ続けるつもりなのかと怒りがこみ上げてきました。ですが直也たちの新しい日常が強く優しくて、いっそ白スーツが哀れに思えてきました。
 
 舞台が壊れても誰を傷つけても自分が変わることはなく、いつまでもたった一つのゲームをしているだけ。母親のような無条件の愛や、ありのままで得られる友を知らない。支配しなければ、策を巡らせなければ人の気持ちを自分に向けることができないと思っている孤独な存在ではないでしょうか。
 
 イマイチ謎なのはロキです。彼女も白スーツと同類だとも思えますが、もう少し他者との交流を楽しんでいるようです。それでも我が子さえ占めるウェイトは家族というには軽く、犠牲の多すぎる白スーツとのゲームも本気で終わらせる気は無く楽しんでいるようですらあります。
 ロキについてもっと知りたいと思うような、知らなければ良かったと思うことになりそうな……。
 
 ですがもしもスピンオフを書くとしたら、ロキよりもフライヤを主役にして心から幸せを感じている様子を見てみたいです。あまりにも不遇だったなと切ない気持ちが残りました。
 どんな姿になっても気持ちは変わらない。言葉での表現は白スーツと同じなのに、私は一番好きな登場人物です。
 
 「変わる」ということについてとても考えさせられた作品でした。


記事にする作品の購入費にします。 応援よろしくお願いしますm(_ _)m