【クリエイター】アドバイスを受ける人。アドバイスをする人。

この記事を書いた理由


創作をしている人なら、他のクリエイターを始めとし、いろいろな人から創作に対するアドバイスを受けたり、逆に他人に対してアドバイスをする機会がそれなりにあるかと思います。

しかしながら、アドバイスについては、クリエイターにとって毒にも薬にもなりうると私は考えています。
アドバイスを受けるということは、多少なりとも自分の創作物、表現に対して影響を与え、場合によっては、自分の考え方の根幹を変えてしまうこともあります。
それだけに、本来であれば、する側も受ける側も、”アドバイス”という行為に対する知見を十分に持った状態で、挑む必要があると感じました。

今回は、”アドバイス”について、私なりの考えを解説したいと思います。

アドバイスが持つ危険性

大げさな表現かもしれませんが、実際、危険な行為です。

というのも、私の経験則や、社会で起きている様々なアドバイスに関わるトラブルを見ているとそう思わずには居られません。

アドバイスを行う人間が、必ずしも、そのトピックに対して専門性、適正を持った人であるとは限らないのです。

我々人間、特に調査、研究などを行っていない人々などは「遠くの賢者より、身近で声の大きい愚者の言葉を信じてしまう」という厄介な仕組みがあったりします。
事例として、よくあるトラブルとして以下があると思います。

  • 家族、同僚、友人など金融に関わりのない人間に、投資の相談をしてしまう

  • 病気の治療に親戚から聞いた民間療法を試してしまう

  • 進路相談、就職先を学校の先生としてしまう(学校の先生はほとんど社会に出たことないよ)

これらのシチュエーションから得られたアドバイスは、冷静に考えてみれば、専門家が不在、もしくは実績(データ)のない、ほとんどが不適切な判断にあたります。

上記の理由から、アドバイスには危険が伴うということは理解していただけると思います。

アドバイスに隠された意図/マウンティング

アドバイスを受けたことある人、もしくは、第三者として、他の人がアドバイスをしている、受けている状況に立ち会ったことがある人なら経験したことがあると思いますが、教えてくれているのか、知識を自慢をしているのかわからないといった経験はあるはずです。
ここで、「アドバイスをしたことがある人」を上記で含めなかったのは、アドバイスをしている人には、その方法が教えているのか、自分が気持ちよくなることが目的になっているのか、忘れてしまうことが多々あるからです。

これは、人助けをしたい(と本人は思っている)と日頃から考えている人は特に起きやすいです。

一番最悪な例を挙げておきますと、以下のようなやり取りをしている人は危険です。

アドバイスする人「〇〇をみて、何か気づかない??」

受ける側「え・・・えと、ちょっとわからないですが、XXXが良くないような気がします・・・・・」

アドバイスする人「ちがう、そーじゃないんだよなー」
アドバイスする人「(うんちくウ○コ製造お○ん○んマシンガン)」

受ける側「(呆然)」

これもう一番どうしょうもないパターンです。(アラマキ、過去にコレを何度も受けたことがあります)
わからないから、アドバイスを受けたいのに、質問に対して質問を返し、しかもその内容が本人が知りたい「答え(もしくは、近い内容)」だったりする。
で、このパターンは特にアドバイスをする側の人間が、ダニング=クルーガー効果の影響で、実はあんまり専門的でない、実績のない人がやりがちだったりするので、アドバイスを受けている側にとっては、マウントを受けた上で、役に立たない情報を浴びつつけるダブルで辛い状況になったりします。

アドバイスをする方へ、ウザい人にならないために

アドバイスを求められた場合、受ける側の背景、経緯や目的などを可能な限り正確な情報を聞いておきましょう。
その上で、自分も似たような状況になって克服した経験もある場合は「これは自分の経験としてこういうことがあった」「なので、この場合はこういう風にしたんだよ」という事実ベースの説明を行い、一旦結果だけ伝えます。

その後、その上で、”どうして”そのように行ったのか、という、考え方(プロセス)を教えてあげてください。

一番大事なのは、アナタとアドバイスを受ける相手は違う環境で育った、個性のある人間という前提を意識しておくことです。

また、補足情報は、補足情報として本筋の説明が終わったあとに、教えてあげると混乱しないと思います。

ここで、自分が凄く思われたい、尊敬されたい!!といった欲は抑えて、
あくまでも、アドバイスを受ける相手に対して、誠実かつ献身的な姿勢を維持してください。

「情けは人の為ならず」この場で、安易に欲を出さずに、相手から信頼を勝ち取ることで、より大きな利益を得られるはずです。

そして、もし自分の手に余る相談内容だった場合は、変に見栄を張らず、わからないことはわからないと相手に伝えてあげてください。
これも誠実さの一つなのです。

そして、どーしても、うんちく垂らしたい、インターネットアドバイスおじさん達は一度「何を言うかより誰が言うか」という言葉を是非調べてほしいのです。

アドバイスを受けたい人へ、本当に役立つ情報を引き出すには

「アドバイスをする方へ、ウザい人にならないために」で書いてることを別の確度から、言い直した感じにはなりますが、相談事に問題の前提、背景も明確に共有した上で、アナタが知りたい、得たい情報はなんですか?ということまず、自問自答して明確にしてほしいのです。

もし頭の中でまとまらない場合は、一旦、テキストに落とし込んでみてください。
そして、大前提として、誰かの正解を自分も行うことで同じく正解できるということはまずないということを認識してください。
正解はケース・バイ・ケースで都度変化します。

必ずしもアドバイスした側の人の答え(正解)がアナタにとっての正解になるとは限らないし、なんなら、大きく違う可能性の方が高いです。人間的な背景も趣味嗜好も違うのですから。

そして、アドバイスで最も参考になる情報は他人の考え方(プロセス)を知ることです。

正確に言えば、誰もアナタの正解を答えることはできません。
アナタの答えはアナタ自身でなければ辿り着けないのです。

まとめ

私がクリエイターなので、クリエイター向けに書いている記事にはなりますが、世の中には明確な答えが用意されていない事柄が沢山ありますので、そういった相談の場合にもこの考え方はきっと役に立つと思います。
是非活用してみてください。



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