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日帰り旅行記〜地元もまだまだ知らないことばかり編〜 2

刀工の祈り

茨城、何にもないけど何でもあるよ!ほんとだよ!
・刀工の祈り
水戸は梅だけやないんやで!
徳ミュ満喫

さて、いざ展示室へ。
前半は常設展だ。
主に古河に縁のある人や物がメインの、地方によくあるタイプ。
雪花のまとめ資料の一部もこちらにある。
ジオラマとか模型とかもあって大変楽しく見させていただいた。
情報量が多い……!てなる展示大好き。

そして後半、お待ちかねの國廣展である。
新刀の先駆け、堀川國廣の刀を集めに集めた國廣の展示だ。
それはもう楽しかった。

御家に残る刀剣、土地や人物に関わる刀剣、刀派でまとめたもの。
刀の展示は良くあるが、刀工一人に焦点をあてたものはそんなに多くない気がする。

私が初めて意識して刀の鑑賞をしたのは、名古屋の熱田神宮の宝物殿だった。
刀ってこんなに個性あるんだ⁉︎そりゃ擬人化したら個性の殴り合いになるわ!(某ゲームは刀の付喪神です)
と驚いたのを覚えているが、一人の刀工の作が並んでいても、やっぱりそれぞれに魅力がある。

私は刃紋や肌で誰の作だね!とか、どの刀派だね!とか言えるほどの目利きではないが、結局美しいものを眺めるのは楽しいのでオールオッケー。
同じ刀工の作でも、作られた経緯も、意図も、歩んだ歴史もそれぞれだ。
ろくに説明的なキャプションもない展示は素直に綺麗だなぁと楽しむことができた。
※情報の類は分厚い図録に載ってる。

今回の展示での私の個人的一押しは、國廣が山伏をしていた時に作刀した一振り。
刃紋が野山を一本下駄で駆け回る様に軽やかで、人が少ないのをいいことに3回くらい戻って眺めた。

昨年、足利で特別展の顔を務めた布袋国広もあった。
私が行った時は杖側だったが、展示替えで布袋の彫刻が見えるようになっているはずなので、お立ち寄りの際はぜひじっくり楽しんでほしい。

國廣の刀は、よく切れそうな、堂々とした姿に見える。
けれど、山伏として修行した彼が願ったのは、誰かが誰かを切らなくてもいい世界だったかもしれない、なんてことも妄想してしまう。
よく切れることは、機能美として前提だ。
戦国の、太平の世が訪れる直前を生きた國廣の刀は、きっと誰かを守って誰かを傷つけた。
それでもなお彼の刀が美しいのは、神社に奉納された刀が優しげに見えるのは、刀が美術品となれるような世を願っていたからかもしれない、なんて。

美しいものを眺めて、妄想で彩って、大満足して鑑賞を終えた。
展示室の先はコラボグッズ類の販売コーナーだ。
缶バッジには興味ないけど、菓子切とかペーパーナイフの類は買ってしまうんだよね、部屋で飾るだけなんだけど。
可愛らしい缶に入った地元の紅茶なんかも買って、入口の方へ戻る。

元々のミュージアムショップは小規模だが、どれもこれも可愛らしい。
分厚い図録と、雪花の懐紙を買って帰った。

博物館を出て、次に向かうのは頼政神社だ。
展示の感想と併せてTwitterに流れてきた源氏縁の神社、ぜひお参りしたい。

地図を見ながら歩いていくが、若干迷う。
リアルタイム位置情報で間違っていることに早めに気付けるのは大変助かります技術者様方ありがとう。

国道沿い、河川敷の土手に菜の花で黄色く染まった場所があった。
とても春の匂い。
どうせ迷ってるし、入り口分からんし、と寄り道して写真も撮った。
とても!春!

満足したら頼政神社の入り口探しである。
こっち?これ私道じゃない?大丈夫?と思いながら進んでようやく辿り着いた。
でも多分これ裏口っていうか、正面ではないですね、ぐーぐる先生どうしてこっち案内してくれたし。

こじんまりした、厳かな感じの神社だった。
参拝して、正面から出て、次の目的地へ向かう。
そして、その途中で気付いた。
社務所外じゃん!御朱印いただき損ねた!
情報はちゃんと読んで理解しないとダメですね。
また伺います。

次回、水戸は梅だけやないんやで!お楽しみに。

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